
近年よく耳にするのようになった「カスハラ=カスタマーハラスメント」。顧客が従業員や企業に対して理不尽なクレームや言動をおこなうことですが、どうやら「これはカスハラである」と感じる境界線は人によって異なるようです。
たとえば……「スマイルください」はいかがでしょうか。あなたはカスハラだと思う? それともカスハラじゃないと思う?
【ここが価値観の分岐点でした】
1980年代にマクドナルドで生まれた「スマイル0円」キャンペーン。いつも笑顔でお客さんを迎えよう、という思いをこめてメニューに「スマイル=笑顔」が加わりました。
かつてはマックの店員さんに「スマイルください」という人もいたけれど、令和のいまではあまり見かけないような気がしますよね。
それもそのはず、株式会社Helpfeelが全国の1070名(20代〜60代)を対象におこなった調査によると、「店頭で『スマイル0円』くださいと言うことはカスハラに当たる」と回答した人は約半数。地域・年代を問わず多くの人がカスハラだと感じていることがわかったのです。
|
|
そして、この質問において「カスハラだ」「カスハラではない」と答えた人の割合はだいたい50:50。ほぼ同数ということはつまり……ここが価値観の分岐点というわけね!
【みんながカスハラだと感じていることは?】
年代や地域に関わらず、全国共通で70%以上の人が「カスハラだと思う」と回答したのは次の5つです。
・店員にプライベートな連絡先を聞くこと(87.9%)
・店員に「お前」と呼びかけること(87.8%)
・許可をとらずに店内や店員を撮影する(80.7%)
・電車が遅延したときに駅員に文句を言うこと(79.1%)
・店員に対して不機嫌な態度で接すること(75.1%)
この結果を見て私自身は「どれもわかりみが深い…」と感じましたが、皆さんはいかがでしょうか。いっぽう、年齢によって大きく差が出た項目もありました。
<若い世代にとってのカスハラ>
・注文した商品が出てくるのが遅かったと指摘すること
・もっと安くしてほしいと値段交渉すること
・おまけを要求すること
→年齢が上がるほど許容、しかしZ世代の2人に1人は「カスハラ」だと感じている
|
|
<年上世代にとってのカスハラ>
・対応への不満をSNSに投稿する
・許可をとらずに店内や店員を撮影する
→年齢が下がるほど許容
ほほぅ、年齢によってこれほど差が出るとは興味深い! 価値観の相違を埋めるためにも、世代間で1度話し合う必要がありそうですねぇ……。
ちなみに地域別で見てみると、関西地方は値引きやおまけを求めることに寛容でしたが、九州地方はカスハラと感じる傾向が強いことがわかっています。さて、あなたはこの結果をどう思うでしょうか。
参照元:プレスリリース
執筆:田端あんじ (c)Pouch
|
|