ブルペンで投球練習するロッテ・廣畑敦也(撮影=岩下雄太)※撮影=2024年 「四球2個出したんですけど、自分のやってきたことを最初の2人の打者に出せたので、そこは良かったと思います」。
ロッテの廣畑敦也は、今季初登板となった5日の楽天戦を振り返った。
今季は“力を伝えて投げることを大切”にして投げているが、そこについても「四球の場面、小深田さんのところは、(力の)伝え方というところで、なかなか低くならなかった。本当にそこだけだったんですけど、変化球は(力を伝えて)投げられていると思うので、間違え方を間違えない。浅村さんが四球になったんですけど、外のボール球に外れて、抜け球で甘くなるとかはなかったので、そこは良かったのかなと思います」と明かした。
◆ 開幕ファームスタート
廣畑はオープン戦最終盤となった3月21日の巨人戦、23日の巨人戦に登板し、いずれも1回を無失点に抑えたが、開幕をファームで迎えた。
4月4日の取材で「今抑えていることをアピールするのも大事なんですけど、なんで抑えられているかというのを見せていかないといけない。今の一軍の中継ぎ陣に食い込むのは難しいと思うので、そこをしっかりやっていければいいかなと思います」と話し、ファームでは11試合・13回2/3を投げ、2勝0敗、防御率0.00と結果を残した。
ファームで11試合連続無失点に抑えられた要因について「自分の強みというところで、コントロールがそこまで悪くない。(コントロールに)自信がある方なので、ゾーン内で勝負していってそこの次の球、去年までは決め球が甘くなったりすることが多かったんですけど、そこを間違えないように。例えば今年はボール球を振ってくれている確率が高いので、自分はストライクゾーンに投げてくるピッチャーという認識があるから、低めのフォークボールのボール球、外のスライダーのボール球を振ってくれていると思います。そこが一番抑えられている理由かなと思いますね」と自己分析した。
今季ファームで奪三振数が増えているのも、フォークで空振りが奪えているところも関係しているのだろうかーー。
「空振りする球はゾーン内で厳しいと思っています。ストライクゾーンではなくてボールゾーンの球を振ってもらっているというのが一番大きい。三振が増えたのは、そこだと思います」。
初登板となった5日の楽天戦で無失点に抑えたが、一軍定着するためには、“継続”して抑えていく必要がある。
「考えすぎない、狙いすぎないことが大事かなと思っていて、初登板は低めを狙いすぎてボール球になったんですけど、ファームでは全体的にバッターをどう抑えるかを考えていたので、そこをやっていけば継続できていくんじゃないかなと思います」。
チームは6連敗で最下位と苦しい状況が続いている。「今の状態としては勝たなきゃいけないチーム状況なので、勝っている場面、僅差の場面で投げていい流れを持って来れるピッチャーになれればいいかなと思います」。テンポの良い投球で、チームに良い流れを作ってみせる。
取材・文=岩下雄太