《天皇ご一家の生活費360万円窃取》「お金に困っていた」20代職員、侍従職の給与と採用形態

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2025年05月07日 11:00  週刊女性PRIME

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質素倹約の姿勢を大事にされる両陛下

 宮内庁は5月1日、天皇ご一家に仕える侍従職の20代職員が、内廷費から現金360万円を盗んだとして、懲戒免職処分にしたことを発表した。

「内廷費とは、上皇ご夫妻や天皇、皇后両陛下を含む皇室の方々の生活費や、その他の諸経費として毎年国庫から支出されるもので、その全てが税金で賄われています。宮内庁職員による内廷費の着服はこれまでに確認されたことのない、異例の事態です」(皇室ジャーナリスト、以下同)

常習的に盗みを繰り返す

 内廷費を窃取した職員は‘23年11月から'25年3月までの間、常習的に盗みを繰り返しており、「生活に困っていた」という趣旨の話をしたそう。この前代未聞の出来事にネット上では、

《採用するにあたって、身辺調査とかはないの?》
《皇室への敬いがない人間が宮内庁にいるの怖すぎる》
《宮内庁職員の給料は、生活に困窮するほど安いのだろうか…》

 と、宮内庁職員における採用や給与形態に対する疑問の声が上がった。宮内庁職員になるには、まず人事院が行う国家公務員採用試験である一般職大卒程度試験、もしくは一般職高卒者試験を受ける必要がある。通過者の中から面接によって合格者が選ばれる仕組みだ。

「宮内庁職員として採用された後、各部署への配属が決まります。中でも侍従職は、天皇ご一家の身辺をお世話するため、携わる人材は入念に選ばれるはずです。そして、給料の話で言うと、侍従職は国家公務員の中でも“一般職”に該当するため、初任給は19万円から22万円、年収はボーナスを含めると300万円から350万円と、初任給として平均的な額です。責任感や緊張感のある仕事のわりには少なめと言えるのかもしれません」

 しかし、だからといって血税からなる内廷費を窃取するのは言語道断であり、 “質素倹約”の姿勢を貫かれる皇族の方々を裏切る理由にはならない。

よいものをできるだけ長く

「天皇陛下が学習院初等科時代に使われたランドセルは、お父さまである上皇さまのおさがりでした。このように皇室の方々は、よいものをできるだけ長く使うよう心掛けながら生活を送っておられるのです」

 この“質素倹約”の姿勢は天皇陛下も大切になさっている。

「陛下は独身時代、お妃の条件として“ティファニーに行って、あれやこれやと物を買うようでは困る”とお話になられたことがありました。そして実際に結婚された雅子さまは、お召し物やアクセサリーを丁寧にお手入れされ、時には手直しをされながら、繰り返し使われるなど、過剰な贅沢は避けるお方です。独身時代にお召しになっていたコートやカバンを結婚後も変わらず使われるなど、物持ちがよろしいのです」

 地に足の着いた経済感覚のご両親に育てられた愛子さまもまた、過度な贅沢は避けるお考えをお持ちのようだ。その象徴となるのがティアラのエピソードだろう。

「女性皇族は成年に際して、儀式で着用するティアラを作成するのが皇室の習わしです。しかし、'21年のコロナ禍に成年を迎えられた愛子さまは、国民の生活が経済的にも思わしくないことを慮り、ティアラの製作を辞退されました。そして、コロナ禍が落ち着いた現在も、物価高によって生活が困窮する国民を思い、ティアラの新調はなさらず、叔母である黒田清子さんのティアラを使われ続けているのです」

 内廷費を窃取した職員はすでに全額を弁済したという。それでも、日々国民を思い、質素倹約な生活を送られる皇室の方々への背信は決して軽いものではない。

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