意見が分かれる判定に… [写真]=Getty Images 名古屋グランパスやアーセナルの元監督であるアーセン・ヴェンゲル氏が、6日に行われた『チャンピオンズリーグ・準決勝 2ndレグ インテルvsバルセロナ』における“とある判定”に対して、私見を述べている。6日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。
10年ぶりのビッグイヤーを目指したバルセロナと、3年越しの雪辱に期するインテルが激突したチャンピオンズリーグ(CL)の準決勝は、2試合で計13ゴールが生まれるスペクタクルかつ死闘となり、後者がファイナルへの扉を開いた。
ただ一方で、6日に行われた2ndレグにおいて、いくつかの判定を巡って意見が分かれている。そのひとつが、インテルの2点目に繋がったCBパウ・クバルシのエリア内でのファールだ。件のシーンは42分、MFヘンリク・ムヒタリアンのパスに抜け出したFWラウタロ・マルティネスに対して、クバルシがスライディングタックルを敢行。主審を務めたシモン・マルテニアク氏はノーファールと判断したものの、後にVAR(ビデオアシスタントレフェリー)の介入を経てジャッジを変更。インテルにPKを与え、これをMFハカン・チャルハノールが冷静に沈めていた。
この判定に対して、苦言を呈したのがアーセン・ヴェンゲル氏だ。フットボール界きっての名将は、「私は、この種のペナルティには断固反対だ。それにスローモーションで検証するVARの運用方法にもね。通常の速度では素晴らしいタックルだった」と主張した。
また、イニシエイト(相手をファールへと誘導するような行動)だと強調したヴェンゲル氏は、「ラウタロ・マルティネスが何をしているかを見てほしい。彼は、シュートが打てないと悟ったので、クバルシの方へと体を傾けた。ペナルティを誘っているんだ。私に言わせれば、審判は正しい判断を下さなかった」とし、「最初にボールにアプローチしたのが誰か、ということ。私にとってはそれが重要。クバルシが先に触り、残りをラウタロがやったに過ぎない」と述べている。
なお、バルセロナを率いるハンジ・フリック監督も「審判について語るのはあまり好みではないけど、50-50の場面における判定は、すべて彼らに有利だった」と語るなど、バルセロナ側には不満の残る判定となっている。