
「昨日タケノコ掘りの時にカゴを置いてきてしまったので、今日取りに来たらこの有様です……。
昨日は確かに何も無かったはずなのですが……竹林に忘れ物をすると時々こいったことが起こります……。」
タケノコ堀りをした翌日、置き忘れたカゴを取りに行ったら1日でタケノコが驚くほど成長していたことを、1枚の写真とともに「野食に詳しいミユbot」さん(@natuzunda)がX(旧Twitter)で報告。写真には、カゴをかぶるニョキっとした「タケノコ」の姿が写っています。
投稿には「カゴを置いた下からタケノコが生えてきたってことですか!」「えっ一日でこんなに大きくなるってことですか!?」「タケノコの成長速度すごい」と驚く人たちが続出。たくさんのコメントが寄せられ話題になりました。
多くの人たちを驚かせたタケノコ。1日でどれだけ成長したの? 「野食に詳しいミユbot」さんに聞いてみました。
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1日で3倍以上の高さに タケノコの成長スピードが速い理由は…
──カゴを置いた場所には、当初何もなかったはずだったとか。
「しっかりと確認した訳ではないため詳しくは分かりませんが…タケノコはふと見逃してしまうほどの10〜20センチくらいのサイズだったのは確かです」
──翌日には。
「取りに来た際には70センチほどにまで成長していました」
──タケノコの収穫時期は3月下旬から5月上旬頃までと聞きますが、成長スピードは1日何センチくらい?
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「種類によって差はありますが、ある程度成長すると1日に1メートル以上伸びることもあるという話も聞きます。タケノコの状態にもよりますが、体感で1日に20〜30センチほど伸びるものが多いです」
──なぜタケノコは成長スピードが速いのでしょうか。
「タケノコには節が存在していますが、それぞれに成長点と呼ばれる活発に成長する点が存在しており、それぞれの節が一気に成長することで成長速度を実現しています、一般的な植物にも成長点がありますが、タケノコと違い、根や茎のの先端部分にしかありません。また、竹のその生命力ゆえに竹林は管理が難しく、放置竹林問題という言葉が存在するほど。知名度は低いですが、土砂災害など身近な災害を引き起こすこともあるため、これを機に放置竹林問題について関心を持つ人が増えたらなと思います」
収穫は若いうちに採取がベスト
──どれくらいの高さで収穫するのがよい?
「タケノコは成長しすぎると硬くなってしまい食用には向かないため、なるべく若いうちに採取するのがベストです、可能ならまだ地上に出ていないものを掘りたいですが、少し慣れが必要です」
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──今回カゴをかぶったタケノコを収穫されたのでしょうか。
「本来なら竹林の管理の一環で刈り取ってしまいますが、今回の件で思い入れができたため、放置してみることにしました」
──またタケノコをおいしく味わうための食べ方を教えてください。
「新鮮なタケノコが手に入ったら、湯通しをしてお刺身で1度味わってみるといいと思います。タケノコの味を再確認できる1番ぜいたくな食べ方です」
──野食に詳しいとのことですが、今の時期に食べてはならない植物は。
「今の時期ですと、山菜として食用になるウルイという植物に似たバイケイソウという毒草があります。見た目もかなり似ている上、調理しても無毒化しないため気をつけるべきかと思います。種類が確信を持って判断できない植物、キノコは口にしない、ということを守っていれば、事故が起こる可能性は大きく下がると思っています」
※「野食に詳しいミユbot」さんのアカウントはスマホアプリゲーム、ブルーアーカイブの二次創作で、主に自然に関するお話をしています。公園暮しも、二次創作元のキャラ設定に絡めたもの。アカウントの性質上、管理者個人に関する情報はできるだけ開示しない方針を取っているとのことです。
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)