「パルワールド」が一部仕様の変更を表明 「特許は侵害していない」が…… 「開発継続の予防策として」

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2025年05月08日 17:31  ITmedia NEWS

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 「パルワールド」などで知られるゲーム開発会社のポケットペア(東京都品川区)は5月8日、パルワールドの仕様を一部変更すると発表した。任天堂とポケモンが特許権の侵害で同社を提訴している件については「いずれの特許も侵害していないと確信している」と説明。一方、今後も同作の開発を継続するための予防として仕様変更を決めた。


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 任天堂とポケモンは2024年9月、ポケットペアを特許権の侵害で訴えたと発表。パルワールドが複数の特許権を侵害しているとして、侵害行為の差し止めと損害賠償を求めている。この訴訟の現状について、ポケットペアは「『パルワールド』は原告が主張するいずれの特許も侵害していないと確信し、継続的な対応を取っている。また、原告の特許はいずれも無効であるとの主張も行っている」と説明している。


 一方で「訴訟の進行状況に左右されることなく、今後、どのような状況においても『パルワールド』の開発と配信を継続できるようにするため、予防的な措置として『パルワールド』が特許を侵害していないことがより明確となるようにいくつかの仕様変更を行った」という。


 なお、一部の仕様変更は24年11月30日にすでに実施済みだった。例として、パルワールド内に現れるモンスター「パル」を捕まえるためのボール型アイテム「パルスフィア」などがある。従来は「パルスフィアを投げてパルを召喚する」という機能だったが、これを削除して「プレイヤーのそばに直接召喚する」仕様へと変えていた。


 この変更について、多くのユーザーが「訴訟による影響か」と指摘していたが、ポケットペアは今回、その見解を認めた形。他にも、特許権侵害と指摘を受けていた仕様について、複数の変更を加えたと説明している。今後も仕様変更を行う予定で、例えば「パル(モンスター)をグライダーのように使って滑空する機能」についても、「パル自身ではなくアイテムのグライダーを使用して行う方式」に変更するという。


 「この変更も、私たちにとって心苦しい決断ではあるが、『パルワールド』の開発・配信の継続のために、『パルワールド』が特許を侵害していないことをより明確にしておく観点から、必要な措置であると判断した」(ポケットペア)


 一連の仕様変更は、現在係属中の訴訟で、変更前の仕様が特許を侵害していないことが明確に認められるまで戻すことはないという。



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