画像提供:マイナビニュース新潟県新潟市で5月3日から5日にわたって開催された「信濃川感謝祭 やすらぎ堤川まつり」に、JA共済連 新潟がブースを出展した。JA共済が地域貢献活動の一環として取り組む自転車シミュレーター「すまいる号」や、「見えチェック」といった体験ブースには多くの子ども連れの家族などが訪れた。
■JA共済の「すまいる号」が2年連続で出展
新潟市の中心部を流れる信濃川の堤防と、地元テレビ局NSTの社屋でフリーマーケットなどが開催される「信濃川感謝祭 やすらぎ堤川まつり」。ゴールデンウィークの風物詩となっており、地元テレビ局「NST」前の信濃川堤防とNST本社の会場は、鯉のぼり工作体験や屋外アトラクションなどを楽しむ多くの家族連れなどで毎年賑わいを見せている。
JA共済が「信濃川感謝祭 やすらぎ堤川まつり」でNST本社の敷地にブース出展するのは今年が2回目。昨年に引き続き、JA共済の自転車シミュレーターブース「すまいる号」のブースを設置した。
「『信濃川感謝祭 やすらぎ堤川まつり』は、とくに子どもの日に合わせてゴールデンウィーク時期に開催されるイベントとしては県内でも大きなイベントになっています」とは、さまざまなイベントや企業・団体と連携しながらJA共済の地域貢献活動を担当しているJA共済連 新潟の事業企画部普及管理グループ・山中保氏。
「4月から新年度が始まり、子どもたちも友だちと遊びに外出が増えてくるタイミングで、交通安全の意識を持ってもらいたいという思いで、昨年からこの『信濃川感謝祭 やすらぎ堤川まつり』に出展することにしました」(山中氏)
また、新潟県が2023年度の調査で自転車ヘルメット着用率が全国最下位となったことも、新潟県で去年初めて出展した背景のひとつになっているようだ。
自転車による交通事故は、運転者の交通ルールの理解不足やルール軽視などによって起こるケースも多い。自転車の悪質な交通違反に対して“青切符”による違反行為の取締まりの導入を含んだ改正道路交通法も、2026年4月1日に施行される予定だ(取り締まりの対象は16歳以上)。
「昨年、新潟県の自転車ヘルメット着用率は47都道府県中で44位に上がりましたが、全国平均から考えるとまだまだ低いのが現状です。自転車の乗車時における交通安全を伝える活動の一環で、JA共済連 新潟では昨年、自転車ヘルメットを約750個を県に寄贈し、希望する学校の高校生に利用していただくような取り組みも行いました」(山中氏)
ヒヤリハットを擬似体験できるシミュレーターを搭載した「すまいる号」では、「小学2年生まで」「小学3〜6年生」「中学生以上」「シルバー世代」それぞれに合ったコースを用意。全9種類のシミュレーション内容の中から最適なコースを体験し、自転車の交通ルール、危険予測、安全運転について学べる。昨年は3日間の開催期間で約400人が体験したという。
「今年は子ども用/大人用の自転車ヘルメットを、去年より多くの種類で用意しました。実際に体験される方は重大事故にも繋がりやすいと考えられるお子さんが中心ですが、保護者の方々にも改めて交通安全の意識を持ってもらえるきっかけになっているようです」(山中氏)
体験者の対応をしているスタッフは、「想像以上にトリプルAというすべて最高評価の人が少なくて難しそうです。意外と小さいお子さんのほうが安全運転できている傾向も感じますね。コースの難易度などもあると思うんですが、自転車の運転に慣れている大人の方のほうが苦戦している印象もあります」と語っていた。
■「見えチェック」体験ブースが登場
「やすらぎ堤川まつり」では、今年からJA共済が地域貢献活動として令和5年から本格実施している「見えチェック」の体験ブースも設けられた。薄暮の時間帯・夜間の交通事故削減のため、「見えチェック」では歩行者がドライバーからどのように見えているのか、歩行者の服装の見えやすさを診断し、反射剤の大切さを体験できるというもの。
服や身体に当たった光の「反射率」を、上半身と下半身でそれぞれ測定して、光が当たっている箇所の明るさを表す「輝度」を算出することで、薄暮時間帯での服装の“見えやすさ”を3段階で判定する。
体験者はグリーンバックで全身を撮影されるだけ。すぐに距離と時間帯ごとの輝度が解析され、見え方がデジタルイメージで再現される。白や黄などの明るい色の服装は光をよく反射するため薄暮時間帯・夜間でも見えやすく、逆に黒や紺などの落ち着いた色は暗闇と同化して見えにくい服装となり、反射材の効果も一目で理解できる。
「すまいる号」と「見えチェック」のブースの体験者にはJA共済のイメージキャラクター「それいけ!アンパンマン」のキャラクターなどをデザインしたティッシュを配布。加えて「すまいる号」ではアンパンマンのうちわが、「見えチェック」ではアンパンマンの絆創膏と反射材がそれぞれ無料で配られた。
「楽しみながら交通安全について学ぶことができるので、保護者のみなさまにも喜んでいただけています。子どもたちも自転車に乗るときに気をつけようという意識を持ってもらえているようで、とても嬉しいです」(山中氏)
「すまいる号」は「やすらぎ堤川まつり」開催期間中の3日間を通じての実施だが、「見えチェック」は1・2日目のみの実施となった。
JA共済は介助犬の育成・普及を支援しており、最終日の会場には介助犬と触れ合える「日本介助犬協会」ブースを設置。「日本介助犬協会」のPR犬が来場し、多くの子どもたちと触れ合ったそうだ。
伊藤綾 いとうりょう 1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催 @tsuitachiii この著者の記事一覧はこちら(伊藤綾)