横向きで落とすと割れにくい?=鶏卵で実験―米大学
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2025年05月09日 01:01 時事通信社

鶏卵を横向きの状態で高さ約1センチから落下させる実験を行ったところ、縦向きの状態より殻にひびが入りにくかったとの実験結果を、米マサチューセッツ工科大などの研究チームが8日付の英物理学誌コミュニケーションズ・フィジックス電子版に発表した。横向きの方が落下時に変形しやすく、衝撃をより吸収するためだという。
研究チームは、一般には卵の殻は縦向きの方が割れにくいと考えられているが、実験方法によって異なると指摘している。
縦向きは楕円(だえん)形の鶏卵の直径が長い方を垂直に立てた状態、横向きは直径が短い方を立てた状態とし、それぞれ高さ8ミリ、9ミリ、1センチから金属の平面に落とす実験を20回ずつ行った。その結果、縦向きでは5割強から8割程度、微細なひびが入ったが、横向きでは8ミリで1割未満、1センチで5割弱にとどまった。
一方、鶏卵を測定装置の間に挟み、徐々に力を加えて押しつぶす実験では、縦向きと横向きでひびが入る力の大きさにほとんど差はなかったが、横向きの方がひびが入るまでに大きく変形したという。ただ、京都府立大の研究者らが1980年に発表した同様の実験報告では、殻を壊すのに必要な力は縦向きの方が大きく、割れにくいとの結果だった。
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