
歳をとって一人暮らしになったとしても、愛するペットが一緒にいれば寂しくない。でも問題は自分が“逝った”後。残されたペットはどうなるのだろうという心配は取り越し苦労とは言えない。引き取り先が見つからなければ最悪殺処分になる可能性があるからだ。そこで熊本市では、飼い主が先に亡くなった場合でもペットが安心して過ごせるよう支援する、「ペット相続士」による新しいサービスが始まった。
このサービスを立ち上げたのはネコ不動産(熊本市)。高齢者のペット飼育が一般的になる一方で、急病や孤独死などでペットが置き去りになるケースが増えており、不動産や相続相談を受ける中で「自分に何かあったら、この子はどうなるのか」という飼い主の不安の声が多かったため、ペットの行き先も見据えた新たな支援を考えた。飼い主が生命保険を活用して万が一に備え、ペットの生涯を支えるための信託契約を設計する。
具体的には、NPO法人ピーサポネットが運営する「ラブポチ信託Ⓡ」で、飼い主に万が一のことがあった場合、老犬・老猫施設での終身飼育や、新たな里親探しを通じてペットの命を守る。飼い主の事情で生命保険に加入できない場合は、遺言書などで対応するという。相談はネコ不動産の公式LINEで受け付けている。

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