アマゾンが東京高裁に控訴 偽造品対策怠り賠償命令の1審判決に不服
0
2025年05月09日 17:00 毎日新聞

アマゾン・コムのロゴ=東京都品川区で2023年12月19日、後藤豪撮影 インターネット通販大手「アマゾン」に偽造品の削除を求めたところ、一方的に自社商品が削除されたとして、医療機器会社が「アマゾンジャパン」(東京都)に3億円の損害賠償を求めた訴訟で、アマゾン側は9日、3500万円の賠償を命じた東京地裁判決(4月25日)を不服として東京高裁に控訴した。
原告は、指先で血中酸素飽和度を測定するパルスオキシメーターを販売する「エクセルプラン」(神戸市)など2社。いずれも7日に控訴している。
判決によると、アマゾンは異なる出品者でも同一商品ならば一つのページに集約表示する「相乗り出品」を展開。新型コロナウイルス禍の2021年8月ごろ、エクセル社の商品に対して偽造品が「相乗り」されるようになり、エクセル社側はアマゾン側に調査を求めた。しかし、逆に自社のページが削除され、売り上げが大幅に落ち込んだ。
判決は「相乗り出品」で集約表示された商品は同一であることが、適正な販売機会を維持するための前提条件だと指摘。アマゾン側は偽造品対策を講じる義務を負うとし、追加説明を求めることなくページを削除したことに合理的理由は見いだせないと判断した。【安元久美子】
Copyright(C) 2025 THE MAINICHI NEWSPAPERS. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。