東芝のロゴ 2015年に発覚した東芝の不正会計問題で損害を受けたとして、個人株主185人が同社と旧経営陣らに計約7億3500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が9日、大阪地裁であった。谷口哲也裁判長は株主120人の訴えを認め、同社に計約1億400万円の賠償を命じた。旧経営陣らへの請求は退けた。
谷口裁判長は、東芝の09、11、12年度有価証券報告書の重要事項に虚偽記載があったと指摘。組織的に不正な会計処理をしたことなどから、法人としての同社の賠償責任を認めた。
その上で一部の株主に対し、虚偽記載がなければ想定された株価と取得価格との差額や、株価下落による損害額を支払うよう命じた。
同種訴訟は全国4地裁で起こされ、ほかに福岡、高松両地裁、高裁と東京地裁も東芝に一部の株主への賠償を命じる一方、旧経営陣らへの請求を棄却している。
東芝の話 判決内容を精査し、適切に対応する。