
スタジオジブリ『海がきこえる』の新ポスタービジュアル、予告編が到着した。
Filmarks主催のリバイバル上映プロジェクトとして7月4日より3週間限定で全国上映される『海がきこえる』は、『アニメージュ』で連載された氷室冴子の原作小説をスタジオジブリの若手スタッフが中心になって1993年に長編アニメーション化、テレビスペシャルとして放映された作品。高知と東京を舞台に、10代の終わりが近づく3人の若者たちの心の揺らぎや葛藤に向き合う青春模様を描き出す。
監督は望月智充。脚本は中村香が担当した。声の出演者は飛田展男、坂本洋子、関俊彦。
同企画のために制作された新ポスタービジュアルは、里伽子と拓が吉祥寺駅のホームで向かい合うシーンをモチーフにしたデザインとなっている。
さらに公開劇場が28館追加となり、計167館で公開。詳細はFILMAGAを確認しよう。
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東京の大学に進学した杜崎拓(もりさきたく)は、吉祥寺駅の反対側ホームにある人影を見た。中央線下り列車に姿を消したその人影は確かに武藤里伽子(むとうりかこ)に見えた。だが里伽子は高知の大学に行ったのではなかったのか。高知へと向かう飛行機の中で、拓の思いは自然と里伽子と出会ったあの2年前の夏の日へと戻っていった。――里伽子は勉強もスポーツも万能の美人。その里伽子に、親友の松野が惹かれていることを知った拓の心境は複雑だった。拓にとって里伽子は親友の片思いの相手という、ただそれだけの存在だった。それだけで終わるはずだった。高校3年のハワイの修学旅行までは…