
高知県内で保護猫を迎え入れた心優しい里親さん。その保護猫は3きょうだいで、たっぷりの愛情を受けて幸せな毎日を送っていました。
【写真】抱っこされてご満悦の「ウォールくん」あらため「天くん」
しかし、このお家に事件が起こります。なんと屋根裏に、見知らぬ外猫がやってきて棲みついてしまい、さらにはこの屋根裏で子猫を出産してしまったのです。
猫が暮らすお家なら…
その外猫の気持ちを察すれば、「猫たちが楽しそうに暮らしているお家なら、大事なお腹の子猫を安心して産むことができる」と考えた末でやってきたようにも思いますが、しかし、屋根裏にいる生まれたばかりの子猫の命が心配です。
里親さんはすぐに捕獲に取り掛かりましたが、すばしっこい子猫の動きを前に一度は失敗。隙間の中へと子猫を逃がしてしまい、結果的に壁を壊して、その小さな命を救いだしました。
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「壁を壊して助けた」ことが由来の「壁」の名前
生まれた子猫たちは4きょうだい。「壁を壊して助けた」ことを由来して、それぞれに「ウォール(英語)」「ミュール(フランス語)」「トイコス(ギリシャ語)」「ムロ(スペイン語)」と、さまざまな国の言葉で「壁」を意味する名前を付けてあげました。
後に、里親さんの家の3きょうだいの保護猫を譲渡してくれた地元の愛護団体・アニマルサポート高知家に、4匹の命を託すことになりました。
いち早く幸せをつかんだウォール
里親さん、団体、預かりボランティアさんなどの「命のバトン」の連携によって4匹ともスクスクと成長。それから数カ月後には、まずウォールとトイコスに「うちにおいで」の声がかかりました。
まずウォールを迎えることになったのがTさんという家族。Tさんもまた以前、団体から保護猫を譲渡し、日々幸せな毎日を送っている方でした。「そろそろ2匹目を迎えたい」と思っていたところで、この猫たちの話を知り譲渡を申し出ました。
お家に迎え入れらてからの当初は、先住猫からの猛攻撃を受けることもありました。しかし、優しいお姉ちゃんのお世話を受けてウォール自身も徐々に馴染みました。
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今では新たに「天くん」という名前をもらい、先住猫とも2匹とも仲良くなり、仲良く日向ぼっこするほどにもなりました。
4きょうだいイチ穏やかなトイコスも幸せゲット
トイコスにも「うちにおいで」の声がかかりました。団体主催の譲渡会を訪れたあるご家族の子どもたちが、トイコスに一目惚れし迎え入れることとなりました。
実はこのお家にも先住猫がいて、やはりウォール同様にトイコスも攻撃を受けることがありました。しかし、屋根裏で生まれた4きょうだいの中でも最も性格が穏やかなトイコスです。温厚な性格から1日目からちゃんとエサも食べ、トイレもでき、結果的に先住猫とも打ち解けることができました。
後には「トイちゃん」という新しい名前をもらい、先住猫とだけでなく、この家のお兄ちゃんともいつも一緒に楽しく過ごすようになりました。
いつかみんなで再会して幸せ自慢をできると良いね
後にはミュール、ムロにも後に「うちにおいで」の声がかかり、ピッタリの優しい里親さんと幸せな猫生を送ることになりました。
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心ある人たちによって、救われたきょうだいたち。最初の保護主さん、団体スタッフも含めてまたみんなで楽しく再会し、「幸せ自慢」できる日が来ると良いなぁと思いました。
(まいどなニュース特約・松田 義人)