中3男子自殺、いじめ原因=市の外部委が認定―福岡・田川
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2025年05月09日 21:31 時事通信社

福岡県田川市で昨年4月、中学3年の男子生徒=当時(14)=が自殺した問題があり、市が設置した外部委員会は9日までに、この生徒へのいじめを認定し、自殺との因果関係があったと考えられるとする調査報告書をまとめた。市教育委員会が同日発表した。
報告書は、2023年6〜11月ごろ、生徒と普段から行動を共にしていたグループのメンバー数人が、生徒の体臭が「臭い」と悪口を言っていたことなど3件をいじめと認めた。
「友達が自分の悪口を面白がって言っていたことに気付き、休み時間を1人で過ごすようになるなど、生徒の精神的な苦痛は計り知れない」とも指摘。「追い詰められていたと思われ、自らの命を絶ったと推測される」と結論付けた。
学校側については、当時の校長が生徒の自殺までいじめが原因で不登校になったと把握していなかったとした。生徒や保護者から担任教諭が被害相談を受けていたにもかかわらず、認識や対応が不十分だったと認め、「組織として十分に機能していない状況だった」と批判した。
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