元セクシー女優が暴露する「過酷すぎる“地下アイドル”の実態」。“夢を食い物にされる”…ブラックな金銭事情

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2025年05月10日 16:31  日刊SPA!

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元セクシー女優で現在はフリーライターの「たかなし亜妖」
 元セクシー女優でフリーライターの「たかなし亜妖」がお届けする連載コラム。2016年に「ほかにやることがなかったから」という理由でセクシー女優デビュー。女優生活2年半で引退を決意し、ライターへ転向。現在はメディア出演も積極的に行っている。
◆ブラック労働を強いられる「地下アイドル」の実態

 爆発的に稼ぐ地下アイドル(以下:地下ドル)が輝く一方で、地獄のようなブラック労働を強いられるグループも多い。夢を掴むべく業界入りをしたは良いものの生活が苦しく、思うように売れることができない演者が大半だろう。

 地下ドルはライブを中心に活動を行うが、基本的にチケットバック(チケットを○枚売ったら○○円バック…という制度)が発生しない。もしあったとしても金額は非常に微々たるもので、出演料もチケットバックもなければ、ライブの収入源は「特典会」という名のチェキ撮影のみになる。

 チェキの数を捌くには、まずライブ活動をしなければ始まらない。稼働量が多いグループだと週3〜4日イベントに出演し、土日は1日に複数の現場をハシゴ。生活のほとんどを活動に充てている。

 それなのにチェキが売れなければ収入は悲惨、時給に換算すると普通にバイトした方がいいくらいの儲けしか出ないのも“あるある話”だという。

◆「儲かるのは運営だけ」のブラックな仕組み

 アイドルの運営はオリジナルの衣装や楽曲を発注するせいで、初期費用がかかる。ダンスレッスンの費用も基本的に運営側の負担となるため、赤字続きでは困ってしまうのだ。よってチェキバックの比率を運営と演者で「7:3」や「6:4」にしないと、費用の回収が難しい。実際、運営側かかったお金を取り戻せずに解散を余儀なくされるグループもあると聞く。

 カツカツなところも多いが、ぶっちゃけると運営は演者から搾取しようと思えばいくらでもできる立場だ。メンバーを馬車馬のように働かせ、大元だけがガッポリ稼ぐ悪質なプロダクションも一定数存在する。

 どんなに売れているメンバーでもチェキバックの比率を一切変えないとか、演者が行う配信業の売り上げをほとんど持っていってしまうとか、グループ内で罰金制度を設けるなど、“悪質”の事例を挙げたらキリがない。固定給(20万円程度)のみで、チェキ・チケットバックや投げ銭の収益一切なしの条件で働かせる話も聞き、あまりのブラックさに筆者はドン引きした。

 ちなみに地下アイドルのコンカフェ勤務はプロダクションが関与していないパターンも多いので、「全額手元に入るからバイトをする」なんて声もある。しかし、運営が経営するコンカフェで働く場合、結局稼いだ分のいくらかは必ず持って行かれるため「延々と搾取される沼」にハマる可能性が高いといえるだろう。

◆稼げない地下アイドルはどうなるのか

 アイドルの肩書きを捨てたくない演者はバイトをメインに生きるか、コンカフェや配信をメインの収入とするか、はたまたやめるか……。この3つを選べない場合は、過激なグラビアやセクシー女優にいくようになる。もちろん売れたい気持ちは誰でも持っているが、先のことを考えず目の前のタスクだけをこなして時間が経ってしまうケースも多い。

 収入にならないライブを週に何度もやらされるなど、普通に考えれば超絶ブラックだ。夢や希望だけではどうにもならない現実に気づいたアイドルの一部は、過激なグラビアやセクシー女優、そして夜職へと流れていく。

 本人の希望でそれらに着手するならまだしも、この流れを運営が仕組むこともなくはない。特にグラビア関連はアイドル活動と並行可能なため、成人向けのイメージビデオの案件を取りながらライブも継続させる。

◆純粋な心を持っている女性を利用する大人も多い

 たまに夜のお店を経営する運営もあって、そういった運営はお店で稼げないアイドルを働かせる。いずれにせよ、プロダクションの勧めに乗っかり、まんまと言いなりになる女の子はずっと“奪われる側”から抜け出せないのだ。

 グラビアや夜職はそれなりに稼げるので、生活の基盤は安定するだろう。しかし「夢」や「希望」、「可能性」という言葉に惑わされ、搾取される演者が絶えない。何もないより明るい未来を夢見て突っ走る姿はとても美しいけれど、純粋な心を持っている女性を利用する大人たちがいっぱいいることを、アイドル志望の人たちには十分に理解してほしい。

 悲しいかな、悪質なアイドルの運営は未だに多い。見極める目を持つだけではなく、その道を目指す前から厳しい現実が待ち受けるのを知ったうえで、扉を開くか否かの決断を下すべきなのだ。

文/たかなし亜妖

―[元セクシー女優のよもやま話]―

【たかなし亜妖】
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。

このニュースに関するつぶやき

  • 才能関係なく誰でもやれるとなればそうなっていくんでしょう (´・Д・)」 スタッフ等々も慈善事業ちゃうしウレモノは地下でくすぶらないかと
    • イイネ!1
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