
5月10日(現地時間)、ラ・リーガ第35節、アトレティコ・マドリード対レアル・ソシエダ戦の撮影取材のため、スペイン首都のマドリードを訪れた。
午前中はぐずついた空模様だっただが、21時のキックオフに合わせスタジアムに向かう頃には青空が広がっていた。ただ風は冷たく、肌寒さを感じさせた。
久保建英所属のソシエダはここ4試合、勝ち星がない。リーグ3位の格上との対戦だが、来季の欧州カップ戦出場権獲得のためには勝利が求められる試合だった。だが......。
先発した久保は、キックオフ早々から相対するハビ・ガランへ激しいプレッシングをかけるなど、好調を感じさせた。
だが前半7分、アレクサンダー・セルロートに先制点を奪われてしまう。繰り返される早い時間帯での失点に、久保は空へ吠えるように悔しさを示した。
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さらにセルロートは、10分、11分、30分と、前半だけで4ゴールを奪う活躍を見せた。セルロートは、久保のソシエダでの1年目には攻撃のコンビを組んだ元パートナーだ。2失点目は、久保とCBのジョン・マルティンがお見合いをして相手を自由にプレーさせてしまったこともきっかけになっていた。
ビハインドのソシエダは、久保の右サイドからなんとか反撃を試みようとした。久保もガムシャラにボールを奪い取るなど意地を見せたが、ゴールを奪えず、ユニフォームを噛んで悔しがるシーンがあった。
ソシエダ指揮官イマノル・アルグアシルは、ハーフタイムに久保とミケル・オヤルサバルを交代させた。
前半に唯一、攻撃の可能性を感じさせていたのが久保だったが、中2日で次節がある過密日程のなかで、次戦を見据えた早い段階での白旗宣言だった。
攻め手を失ったソシエダと大量リードのホームチームの戦いは見どころを欠き、後半は両チーム無得点で終了した。
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試合後、アルグアシル監督は、「もし謝罪をしなければならない者がいるなら、それは私だ」と、敗因のすべてが自分にあるとした。チームはこれで5試合、勝利から見放されており、指揮官は今季限りでの退任を発表している。
残りは3節となったラ・リーガ。ソシエダは中2日で次節セルタ戦が待っている。