
多くの人が「怖い」というイメージを抱いてしまう「手術」。しかし、漫画家の青木光恵さんが描くコミックエッセイ『手術雑記 子宮筋腫とお別れした1週間』には、「手術は怖くない」というメッセージが込められています。同作は作者の青木さんが子宮筋腫の手術を受ける様子が描かれた一作で、以前X(旧Twitter)で作品の一部が公開されると、5000以上の「いいね」が寄せられました。
そもそも子宮筋腫とは、子宮にできる原因不明の良性の腫瘍のこと。30、40代の女性の4人に1人が持っているといわれている決して珍しくない病気です。良性ではあるものの、大きさや発症した箇所によって「貧血」「腰痛」などの不具合が起きることもあります。
青木さんが子宮筋腫に気づいたのは10年以上も前。特に困ったことはなかったので、そのまま放置したところ、数年後の検診で腫瘍が5cmから9cmに大きくなっていました。しかし、「手術が怖い」と思った青木さんは、さらに4年ほど様子見を続けた結果、突然「生理が大量のまま、ひと月も止まらなくなる」という事態となり、ひどい貧血に悩まされます。
大貧血で辛くなったある日、通院している病院に問い合わせると、予約がないと受け入れられない、急いでいるなら他の病院に行ってほしいと伝えられ、青木さんは転院を決意。その後、転院先が決まり、執刀医の女性医師が担当することになって「スッピン系でかわいらしい」「腹切られるの萌える」と、なぜかハイテンションになる青木さん。そして、手術前日に入院することになります。
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手術までには下剤を飲んだり、剃毛や浣腸、内診を行ったりした青木さん。準備が整うと、ついに手術本番を迎えます。麻酔で眠りについた後、覚醒した青木さんは病室にいました。すでに手術は終わっており、たくさんの管につながれて、両足にマッサージ機が巻かれていたものの、青木さんは手術に対して「何も怖くなかった」と安堵するのでした。
そして、手術の翌日、いつの間にかT字帯を履いていた青木さんのもとに看護師がやってきて、昨日履いてた下着を返却されます。青木さんとしては「持っている下着の中でもシャキッとしたもの」を履いていたつもりでしたが、外で見ると、特にシャキッともしておらず…。下着はすべて新品に買いそろえようと思うのでした。
読者からは「実は手術前だったので不安が和らいだ」「すごい勉強になった」などの反響が。そこで作者の青木さんに、同作を描いたきっかけについて話を聞きました。
―同作を描いたきっかけを教えてください。
当時は子宮筋腫に関する気軽に読めるものがなかったので、絶対に描こうと思って入院中毎日メモをとっていました。
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―作中で特にお気に入りの場面があれば、理由と一緒に教えてください。
どこもお気に入りですが、やはり手術は寝てたら終わる&術後の痛みを逃す流れとか参考にしていただけると幸いです!
―同作は手術までの経緯や術後の様子がポイントの作品だと思いますが、個人的に転院の流れもとても大切な部分だと思いました。改めて対応が悪かった最初の病院を振り返り、青木さんが思う転院についてのご意見をお聞かせください。
私は体が弱くて、今までたくさんの病院にかかってきたので「本当に医者によって違う!」を痛感しています。少しでも引っかかることがあればセカンドオピニオンを!医者も人間なので、いろいろな人がいます。
―読者にメッセージをお願いいたします。
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今はSNSでいろいろな人の子宮筋腫の話を聞けるようになりました。私の場合はかなり術後の経過が良いほうだったみたいで、本当に様々な例があるんだなーと思いました。が、必要以上に怖がることはないと思います!医学すごいです!
(海川 まこと/漫画収集家)
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