候補者乱立の都知事選、ポスター枠外掲示「適法」 最高裁の判決確定
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2025年05月16日 17:16 毎日新聞

最高裁判所=東京都千代田区隼町で、本橋和夫撮影 立候補者が乱立した2024年7月の東京都知事選で、都選挙管理委員会が準備した候補者ポスターの掲示板の区画が足りなくなり、一部が枠外に掲示されたのは違法だとして、落選した埼玉県戸田市議の河合悠祐氏が、選挙の無効を求めた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(三浦守裁判長)は14日付で河合氏の上告を退ける決定を出した。「適法で選挙は有効」とした24年12月の東京高裁判決が確定した。
裁判官4人全員一致の判断。小法廷は「上告を受理すべきものとは認められない」とだけ述べた。
都知事選には過去最多の56人が立候補したが、ポスターの掲示板の区画は当初48人分だった。49番目以降の候補者は、掲示板の枠外にクリアファイルを画びょうで固定し、ファイル内にポスターを入れて掲示した。河合氏のポスターは枠内に貼られた。
河合氏は訴訟で、枠外の掲示は公衆の見やすい場所にポスターの掲示場の設置を求めた公職選挙法に違反すると訴えた。高裁判決は「見やすさに多少の差異が生じた可能性はあるが、軽微で当落に影響を及ぼす恐れがあったとは言えない」と判断していた。【巽賢司】
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