多くの重賞勝ち馬を産んだ繁殖牝馬「ビワハイジ」

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2025年05月20日 08:00  netkeiba

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多くの重賞勝ち馬を産んだビワハイジ(撮影:高橋正和)
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬

【カーリン】

 アメリカとドバイで通算16戦11勝。BCクラシック(米G1・ダ10ハロン)、ドバイワールドC(首G1・ダ2000m)など7つのGIを制覇し、2年連続で米年度代表馬に選出されました。アメリカ史上初めて獲得賞金が1000万ドルを突破した馬でもあります。

 種牡馬としても大成功し、米年度代表馬コディーズウィッシュをはじめ、ヴィーノロッソ(米最優秀古牡馬)、マラサート(米最優秀3歳牝馬、同古牝馬)、エリートパワー(米最優秀短距離牡馬2回)、グッドマジック(米最優秀2歳牡馬)、イディオマティック(米最優秀古牝馬2回)、ステラーウインド(米最優秀3歳牝馬)、ネスト(米最優秀3歳牝馬)といったチャンピオンを送り出しています。今年のプリークネスSを制したジャーナリズムも今後の活躍次第ではチャンピオンとなる可能性があります。

 スピードもスタミナもある万能型。基本的にはダート向きですが、父スマートストライクは芝・ダート兼用タイプだったので、配合次第では忘れな草賞を勝ったディルガのような芝馬も出します。日本に輸入された後継種牡馬のパレスマリスは、芝向きのジャンタルマンタル(NHKマイルC、朝日杯FS)、ノーブルロジャー(シンザン記念)を出しました。アメリカにおける最良の後継種牡馬グッドマジックは、全兄弟のクラシックホースであるメイジ(ケンタッキーダービー)とドーノック(ベルモントS)の父となり、キーンアイス(トラヴァーズS)はリッチストライク(ケンタッキーダービー)を出しました。

◆血統に関する疑問にズバリ回答!

「日本で最も多くの重賞勝ち馬を産んだ繁殖牝馬は?」

 グレード制が導入された1984年以降に限るとビワハイジです。英愛首位種牡馬の座についたカーリアンを父に持ち、いとこにマンハッタンカフェを持つ良血。1993年に新冠の早田牧場新冠支場で誕生し、現役時代に阪神3歳牝馬S(阪神JF)を含めて3つの重賞を制覇しました。

 繁殖牝馬としては年度代表馬ブエナビスタ、最優秀2歳牝馬ジョワドヴィーヴルをはじめ、アドマイヤジャパン、アドマイヤオーラ、トーセンレーヴ、サングレアルと計6頭の重賞勝ち馬を産みました。桜花賞馬エンブロイダリーの3代母でもあります。

 ちなみに、ビワハイジが勝った阪神3歳牝馬Sで2着だったのがエアグルーヴ。4歳時に年度代表馬に選出され、繁殖牝馬としてもアドマイヤグルーヴ(エリザベス女王杯2回/ドゥラメンテの母)、ルーラーシップ(クイーンエリザベス2世C)など4頭の重賞勝ち馬を産みました。

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