【小島よしお×EXILE TETSUYA】失敗から生まれた!子ども向けイベントの必勝法 第2回

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2025年05月21日 11:10  ママスタセレクト

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前回からの続き。「そんなの関係ねぇ!」「おっぱっぴー」などのギャグでブレイクしたお笑い芸人、小島よしおさん。近年は子どもたちを相手にする“最強キッズ芸人”としても知られています。一方でEXILE・EXILE THE SECONDのパフォーマーであり、さらに2023年から発足した子どもたちをもっと笑顔にしたいという想いを込めたキッズエンタテインメントプロジェクト『EXILE B HAPPY』のリーダーとして活動しているEXILE TETSUYAさん。今回ママスタではこの異色の顔合わせによる対談が実現。子ども人気の秘密をたっぷり聞かせていただきました。

第2回となる今回は、子ども向けイベントを盛り上げるための工夫などについてお聞きしています。

昔から知ってくれている人が、今はママパパとして会場に



──ご自身では活動のどういった部分が、子どもたちに支持されているとお考えですか?

小島よしおさん(以下、小島):コール&レスポンスなど、参加型にしていることがいいのかなとは思います。あとは、裸なので! 子どもは裸と筋肉が好きなんですよ(笑)。未就学児の中には僕の存在を知らない子もいるのですが「おもしろいおじさんが裸で出てきた」というところで、まずつかみがあります。

EXILE TETSUYAさん(以下、TETSUYA):子どもたちの心をがっちりつかんでいますよね。

小島:最近感じるようになったのが、今の親御さんたちは僕がテレビに出始めた当時の子どもだったということ。小学6年生くらいだった子が今30歳くらいになっているので、子どもを連れて「どれ、観てみようか」と来場してくださるのかなと。

TETSUYA:その感じ、すごくよくわかります。僕もまったく同じです。僕がEXLIEに加入したのが2009年。当時中高生でJ-POPをよく聴いていた子たちが、今30歳くらいなんですよ。

小島:なるほど! 世代的なものも大きいですよね。

TETSUYA:もちろん僕と同世代のファンの方もいてくださるし、9年間やっていた番組『Eダンスアカデミー』を、当時は園児〜小学生で観ていてくれた子たちが、今20歳くらいになっていて。僕の存在を知ってくださっている方が幅広くいることに、改めて気づいているところです。
加えて圧倒的だなと思うのは、やはり音楽の力です。僕は歌う人ではなく、踊るだけの人ですが(笑)。ヘッドセットをして「次はジャンプするよ!」と言葉で伝えながら、子ども向けに簡単にした振り付けを、ダンスの指揮者のようなイメージで指示しています。

大人のライブとはまったく違う必勝法。目線は常に“熱い”ほうへ


──イベントを盛り上げるために、意識されていることはありますか?

TETSUYA:僕の場合は、子どもをどんどんステージに上げる。ステージからの景色を見せることは意識しています。ダンスをやっている子も多いので「一番得意なステップをやってみて」と披露してもらったり、僕も一緒に合わせたりもします。親御さんたちにしてみれば「うちの子がTETSUYAさんと一緒にステージで踊った」という、事実ができますから。周りも「頑張れ!」と応援してくれるので達成感を味わって、思い出をひとつ作って。そのとき生まれるライブ感の中で、子どもたちをステージに上げることは積極的にやっています。

小島:僕の場合は、まずさらけ出す。

──それは物理的な意味だけでなく?
2_002小島:そうです。最初から「うぇ〜い!」と(笑)。大人のライブの場合は最初にイジりがあってつかみがあり、ネタに入るといった流れがあるのですが、子どもはそういうのを聞いてない場合が多いので。わりとすぐにネタに入ります。例えば会場で席を立つお客さんがいると「トイレですか?」と話しかけるのは芸人あるあるですが、子どものライブでは一切排除。興味がある子の熱をさらに上げるイメージです。サーモグラフィがあるとしたら大人のライブは青い部分をイジると笑いが起きますが、子どものライブは赤いところをより赤く。すると不思議なことに終盤には、青かった子たちが赤につられてじんわりオレンジになるんですよ。ウケていない子の顔よりもウケている子の顔を見るほうが、僕も自分を乗せていけますし。

TESTUYA:なるほど!

小島:それは意識というか、自然とそうなってきました。ただ、ひとりの子をイジりすぎると引いちゃうので、ひとりにあまりスポットを当てすぎないようにもしています。

TESTUYA:子どもとの距離の取り方の、バランス感覚がすごいですね。30分のライブがあるとしたら最初から盛り上がるのではなく、終盤に向けて上がっていく感じですか?

小島:そうですね。最初は「おもしろいおじさんが来た!」となって「野菜の歌(野菜をテーマにしたオリジナル曲)」でちょっと上げる、「グーチョキパーのうた」でさらに上げる、で「そんなの関係ねぇ」で声を出させる、と。

TESTUYA:すごい。必勝パターンがありますね!

ハプニングがあっても、子どもの前で見せる姿は堂々と笑顔で



──それらは試行錯誤の末に生まれたパターンかと思いますが、そこに至るまでに失敗した経験はありますか?

小島:子ども相手だからオナラネタは受けると思い、「ドレミのうた」をオナラバージョンの替え歌にしたことがあります。最初に吹き込んでおいた音源を流して、踊りながら歌ったのですが……。「ド」の段階でもう飽きちゃって、全然ウケない(笑)。多分、オナラは連発するとウケないんですよ。空気を掴んでからやればまだよかったけど、吹き込んだ音源を予定調和的に流しちゃったので。

 ──オナラネタは、その後……?

小島:封印しました!

TESTUYA:僕も失敗はたくさんありますよ。最大の失敗はアキレス腱を切ってしまった、先日のステージです(苦笑)。ただ、子どもたちが見ている前で辛そうな顔で運ばれていくことだけは避けたかったので、なんとか笑顔を作って片足跳びではけました。

小島:子どもって、どこかでヒーローを求めているようなところがありますよね。僕がキッズコーディネーショントレーナーの資格を取ったときに先生に言われたのが、「子どもの前では“この人は尊敬できる人だ”と認識させたほうがいい」。できないことを強調しすぎると上から見てくるようになるので、言うことを聞かなくなっちゃう、と。
2_003TESTUYA:一度圧倒的なものを見せる、ということですね。

小島:そうそう。一度そう思ってもらうと、その後はやりやすくなるそうなんです。TESTUYAさんが怪我をされたときも、無意識のうちにそう考えられたのかもしれないですね。

TESTUYA:たしかに「これは見せちゃダメだ」という気持ちはありましたね。
そもそもボーカル不在でダンサーだけで成り立つライブステージは、長年試行錯誤して作り上げてきたもので。初めて自分がヘッドセットをつけて子どもたちと一緒にステージを作り上げたときには、大きな手応えを感じました。ただ、僕はボーカルではないので、声を出すことに不慣れなんです。子ども向けのステージで「あれ? このライブは自分がずっと喋っていないといけないのか」と気づいて……。僕は昔から、喉が非常に弱いんです(苦笑)。

小島:そうなんですね! 僕も結構、喉は弱くて。

TESTUYA:またも共通点が(笑)。初めてそのライブをやったときは、1曲目で声がカスカスになりました。そのたびメンバーに突っ込まれるという失敗は、これまでに何度かあります。

数々の失敗があるからこそ生まれる、成功。おふたりの人間性までもが見えてくるようなエピソードでした。
次回はイベントなどを通して、子どもたちから受け取るパワーについてうかがいます。おふたりがいかに子ども好きなのかが、よくわかるトークです!

【第3回】に続く。

取材、文・鈴木麻子  撮影・松橋晶子

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