オークスに出走予定のリンクスティップ(c)netkeiba 今週の日曜日は、東京競馬場でオークス(GI・芝2400m)が行われます。
過去10年のオークスでは前走でGII以上に出走していた馬が8勝2着8回3着8回と好成績を残しています。内訳は桜花賞組が7勝2着5回3着7回、フローラS組が1勝2着3回3着1回となっています。前走でGIの雰囲気や東京の中距離戦を経験している馬にアドバンテージがあると言えます。
そのほかの傾向では前走4角位置にも注目したいところです。過去10年のオークスでは前走4角10番手以内の馬が7勝2着9回3着4回となっています。実際のオークスも4角10番手以内の馬が8勝2着8回3着6回と結果を残していますので、前走でオークスの好走パターンに当てはまる競馬をしている馬に分があると言えそうです。
一方、前走4角11番手以下の馬は3勝2着1回3着6回。その中でも、前走で上がり1位を記録していた馬が3勝3着2回となっています。苦戦傾向にある前走4角11番以下の馬でも、その前走で上がり最速を記録し末脚に見どころのあった馬には注意が必要になりそうです。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
前走4角14番手以下で上がり2位以下(ただし、前走2番人気以内の馬は除く)
[0-0-0-19]複勝率0%
該当馬:ブラウンラチェット、リンクスティップ、レーヴドロペラ
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。
上位人気が予想されるリンクスティップが該当しました。
前走4角で後方にいた馬でも好走する可能性はありますが、前走4角で14番手以下だった馬の取り扱いには注意が必要です。
過去10年のオークスで前走4角14番手以下の馬は2勝2着1回3着3回。馬券に絡んだ6頭の内、4頭が前走で上がり1位を記録。残る2頭は前走で2番人気以内の支持を集めていた馬となっていました。
前走4角14番手以下の馬については、前走で上がり最速を記録し末脚の威力を示している馬。または前走以前に上位人気の支持を集められる実績の有無が好走の鍵を握ると言えるかもしれません。
該当馬に挙げたリンクスティップの前走は桜花賞で4角での位置は15番手で上がりは2位。着順は3着となっています。レースではスタート直後に他馬と接触し後方からになる不利はありましたが、直線では上位2頭の伸び脚に屈する形に。ゴール前では前2頭に離されていたことを考えると、前走の3着はあまり評価できない印象です。
前走以前は先行策を取っていましたので、スムーズにスタートが切れれば前へ行く可能性はあります。ただ、前走とは違う形での競馬になりますので、そのことに馬が戸惑ってリズムを崩してしまう恐れも考えられます。
前走で出遅れながら3着に好走したことや、戦績から距離延長がプラスになる点などから多くの支持を集めるのは当然かと思います。しかし、前走で後方からの競馬を経験してしまったことが裏目に出る可能性は否定できません。人気で妙味も薄いとなれば積極的に手は出しにくい印象ですし、配当妙味のある他馬から入ることも一考し予想を組み立てるのもひとつの策ではないでしょうか。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。