
部下の成果を横取りする、とまではいかないが、あわよくば部下のおこぼれに与ろうとする上司のもとでは働きたくないものだ。投稿を寄せた東京都の50代男性(素材・化学・食品・医薬品技術職/年収1600万円)は、転職前に勤めていた職場の上司がそうだった。
「化学メーカーの研究員として働いていた平成の頃、日本でも特許紛争、知的財産の受容性が非常にさかんに叫ばれ始めていた時代です」
と、当時を振り返る。(文:長田コウ)
発明者欄に「しれっと押印」した上司
男性は自身の研究成果を特許出願するため、申請に必要な様々な書類を作成し、上司に提出した。当然、発明者欄には自分の印鑑を押していた。ところがその隣に……。
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「発明者欄に勝手にしれっと押印した上司の氏名が追加されていました」
男性自身の研究にもかかわらず、勝手に上司の名前を追加されたらモヤモヤするだろう。
「『どうして発明者に名前を追加してるんですか?』と私が尋ねたところ、『部下の発明は上司の発明』と驚きのジャイアン理論」
上司の返しに、「それ言うと、会社の発明は全て社長の名前になりますよね」と心の中で毒づいた男性。なお、発明者には会社から報奨金が出たようで、上司がそれが目当てだったと推測し、「小賢しい勝手な発明者のなりすまし」と断罪した。
「発明に至る過程に貢献・指示指導していればいいのですが、全く納得いきませんでした」
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そんな上司は、自身の発明には「貢献していないから名前を載せるな」と厳しかったそう。男性たち部下はなおさら納得いかなかっただろう。
「100年以上続く、日本の株式上場企業での話です。知的財産を大事にするって、何でしょうね。2年ほど前にその会社を見捨てて転職していますが、今でも1件の特許に異常な数の発明者が名を連ねるのは変わりません」
男性によると、発明貢献者が「2、3名以上は異常」だという。「実際に貢献している可能性はほぼないでしょう」と実体験を踏まえて言い切った。
※キャリコネニュースでは「『この上司はダメだ』と思った瞬間」をテーマに投稿を募集中です。回答はこちらから https://questant.jp/q/TRBML597
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