郵便局立てこもり、殺意否認=88歳男、殺人未遂罪など―さいたま地裁

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2025年05月26日 10:31  時事通信社

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時事通信社

 埼玉県蕨市の郵便局で2023年10月、局員を人質に立てこもり、警察官に向けて発砲するなどしたとして、殺人未遂などの罪に問われた無職鈴木常雄被告(88)の裁判員裁判の初公判が26日、さいたま地裁(佐伯恒治裁判長)であった。罪状認否で鈴木被告は「殺意を持って(拳銃を)はじいた気持ちは一切ない」と述べ、殺意を否認した。判決は6月4日の予定。

 検察側は冒頭陳述で、鈴木被告が暴力団に所属していた際に拳銃を入手したと説明。蕨郵便局や病院とのトラブルに立腹してガソリンなどを用意し「計画通り、報復のために行った」などと指摘した。

 弁護側は「人を殺したいとは全く思っていなかった」と反論。事件前日に病院などとのトラブルを思い出し、「驚かそうと考えた」と主張した。

 起訴状などによると、鈴木被告は23年10月31日、同県戸田市にある木造2階建てアパートの自室にガソリンなどをまき、火を付けて全焼させた後、同市の病院に向けて路上から発砲し、医師と患者を負傷させた。その後、蕨郵便局で駆け付けた警察官に発砲。局員2人を監禁し心的外傷後ストレス障害(PTSD)にさせたなどとされる。 
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