
女性ファッション誌で“国宝級イケメン”として取り上げられたり、美容系男子、スイーツ男子と言われたり。スラっとした長い手足を活かしてモデル活動もしている。端正なルックスゆえに、イケメン若手俳優と紹介されても違和感はない。若き日の反町隆史のようなソリッド感がある。
SNSフォロワー爆増
「国宝級イケメンとして雑誌に取り上げられたときは超恥ずかしかった。大学の友人からもいじられました。わざわざ掲載誌を買って来て2ショットを撮られたりして…」
赤面しながら頭をかく大学3年生・大久保琉唯(20)の正体は、プロの格闘家。5月31日に横浜BUNTAIで開催される大会『K-1 BEYOND』では永坂吏羅(26)と拳を交える。
父親の影響で小学校1年の頃からキックボクシングをはじめ、高校時代にK-1甲子園とK-1アマチュア全日本大会で優勝。プロデビュー後4戦目にしてKrush初代フライ級王者に輝いた。
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芸能活動も増えつつある。格闘技以外は当初「楽しい遊びの延長」と捉えていたが、その反響は予想以上に大きかった。恋愛リアリティ番組出演をきっかけにモデルを始め、東京ガールズコレクションでランウェイを歩いた。
SNSのフォロワーも爆発的に増えた。Z世代だけにSNSを巧みに利用して、甘いもの好きなスイーツ男子としての一面も開拓中。格闘技の世界とは無縁だった女性たちのハートを掴んでいる。
「恋愛リアリティ番組やモデル業を入り口にして格闘技に興味を持ってくれる人が増えた。これはいい意味で若い層にK-1を広げることが出来るのではないかと思いました」
勝利でアンチを見返す
既存の格闘家像とは一線を画した異色の存在。それだけにアンチも少なからず存在しているが、「そんな人たちの声を試合の勝利で見返すのが楽しくて仕方がない」と闘志を焚きつけるガソリンとして摂取してしまう。“K-1新時代の貴公子”の異名に偽りなしだ。
大学では教育学部で発達科学科スポーツ健康専攻を取っている。
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「スポーツ専攻なので周囲にはボディビル選手やバスケ選手など、他分野のスポーツをやっている人がたくさんいる。減量方法だとか食事、トレーニングについて意見交換が出来ていい刺激を受けています。格闘技一本だけだと何かに躓いたときにナーバスになりがちだけれど、モデル業や大学生活が息抜きになっています」
俳優業にも興味あり
格闘家にキャンパスライフ、そしてモデルと三足のわらじ。そこにもう一つ、俳優業を加える可能性は?
「ドラマや映画に出ることへの興味はあります。でも演技ってどうだろう…。練習が必要です!」
2022年にプロになって以降、その戦歴は12戦10勝(1KO)2敗となかなかのもの。大久保としても心身ともに成長を実感している。
「昔は勝った時だけが嬉しかったけれど、今では純粋に格闘技が楽しい。プロになったことで応援してくれる人たちの事も強く意識するようになりました。試合とは自分にとって仕事。妥協する事なんて許されないし、する事はありえません。今年中にK-1王者になるという夢をモチベーションに、5.31も勝利で飾ります」
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(まいどなニュース特約・石井 隼人)