
「これを読んだ人に少しでも接客業の大変さをわかって欲しい」
こうした思いで投稿を寄せたのは福岡県の30代女性。自身が10年前に味わったトラウマ級の体験を明かした。
「某大手キャリアの携帯ショップ店員をしていた時にストーカー紛いの被害にあった話です」
今から10年前はまだカスハラという概念もなかった。女性によると、当時は「お客様は神様」という接客態度が常識であり、「何をされても黙って耐える事が当たり前でした」と語る。(文:湊真智人)
「体も心もボロボロになって社会復帰できなくなる人も」
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また当時は予約システムがなかったため、大量の客を「夜遅くまで休みなく」捌く毎日を過ごしていた。そしてある日、問題の客が現れた。
「一人の中年の男性を対応した時のことです。その男性は『お姉さん、かわいいからよかったら連絡先交換しない?』とニチャアとヤニ塗れの黄色い歯を見せながら笑ってスマホを差し出してきました」
その不快感は強烈なものだった。「あまりの気持ち悪さに全身が硬直した感覚は今でも忘れられません」と女性は語る。その場は何とか切り抜けたようだが、事態はまだ終わっていなかった。それは終業後のこと……。
「なんと件のおじさんが待ち伏せしていたのです。そしてまた黄色い歯をねばつかせながら 『俺と一緒に帰ろう』と言いながら駅までついてこようとしたのです」
不潔な口元のイメージが女性の脳裏をよぎった。「あまりの怖さ」で体が硬直したものの、必死の思いで駅まで走り、事なきを得たという。それ以来この男性が来店することはなかった。
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一連の恐怖体験を経て、女性は接客業の苦労をこう語る。
「接客業は給料が安い上に変なお客さんを沢山相手にしないといけないので本当にストレスが溜まります。中には体も心もボロボロになって社会復帰できなくなる人もいます」
カスハラが問題視されるようになったのはまだまだ最近のことだ。怖い思いをする人が一人でも減るよう、企業側は従業員をよりしっかりと守っていく必要があるだろう。
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