川崎市の民家で岡崎彩咲陽(あさひ)さん(20)の遺体が見つかった事件で、神奈川県警は28日、住人で元交際相手の白井秀征(ひでゆき)被告(27)=死体遺棄罪などで起訴=をストーカー規制法違反の疑いで再逮捕した。岡崎さんは生前、白井容疑者からのストーカー被害について繰り返し県警に訴えていた。
再逮捕容疑は2024年12月12〜20日、市内の岡崎さん宅や勤務先付近を計4回うろつくストーカー行為をしたとされる。調べに「黙秘します」と供述しているという。
岡崎さんは24年6月以降、白井容疑者からつきまとわれたなどとして何度も県警に相談・通報し、12月20日に行方不明になった。
その後、県警は白井容疑者に任意聴取を繰り返し、「交際関係が解消している」と判断。25年4月30日に容疑者宅を捜索し、床下から遺体を発見した。
県警は、岡崎さんが死亡した経緯についても白井容疑者が事情を知っているとみて捜査を続ける。
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一方、県警の和田薫本部長は5月28日の定例記者会見で、この事件に初めて言及。「被害者やご家族から相談を受けていたにもかかわらず、結果としてこのような重大な事案となったことを重く受け止めている」と述べた。
岡崎さんが行方不明になる前の相談については「ストーカーでなく交際を巡るトラブルとして対応してきた」との認識を示した。
県警は事件を受けて検証チームを設置し、対応に問題がなかったか内部調査を進めている。
検証では捜査員への聞き取りなどを進め、相談対応や行方不明後の捜査が適切だったか▽本部と署の連携や本部の指導に問題はなかったか▽警察庁の通達に沿ったストーカー対応をしていたか――の3点を中心に確認する。和田本部長は「できるだけ速やかに結果をまとめて公表したい」と述べた。【矢野大輝、宮本麻由、横見知佳】
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