【日本ダービー予想】AIは絶好の狙い目の馬を推奨 直近のパフォーマンスへの評価がポイントに

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2025年05月28日 20:30  netkeiba

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日本ダービーに出走予定のサトノシャイニング(c)netkeiba
【文・構成:伊吹雅也(競馬評論家)=コラム『究極のAI予想!』】

netkeibaにある膨大な競走成績を人工知能によって機械学習するAiエスケープを開発したAIマスター・Mと、レースデータの分析を専門とする競馬評論家・伊吹雅也による今週末のメインレース展望。コンピュータの“脳”が導き出した注目馬の期待度を、人間の“脳”がさまざまな角度からチェックする。
(文・構成=伊吹雅也)

◆極端な高額配当決着となった年はそれほど多くない

AIマスターM(以下、M) 先週はオークスが行われ、単勝オッズ14.3倍(4番人気)のカムニャックが優勝を果たしました。

伊吹 お見事と言うほかありませんね。好スタートを決めて流れに乗り、行きたい馬を先に行かせる形で道中は中団の外めを追走。3コーナーから4コーナーで少しずつポジションを押し上げ、ゴール前の直線入り口で躊躇なく大外へ持ち出しています。そのまま残り400m地点のあたりで先頭のエリカエクスプレス(10着)らに迫り、残り200m地点のあたりからは馬群を割って伸びてきたアルマヴェローチェ(2着)と一騎打ちの態勢に。馬体を離しての追い比べが決勝線手前まで続いたものの、結局アタマ差だけ先着しました。アルマヴェローチェもほぼ完璧な競馬をしていただけに、道中で何らかの誤算やミスがあったら勝ち切るのは難しかったはず。陣営はもちろん、鞍上のA.シュタルケ騎手にとっても会心の勝利だったのではないでしょうか。

M カムニャックは前走のフローラSに続く自身2度目の重賞制覇。ちなみに、その前走で手綱を取っていたのもA.シュタルケ騎手です。

伊吹 フローラSも単勝オッズ14.7倍(7番人気)の低評価を覆しての勝利でしたね。前回の当コラムで指摘した通り、近年のオークスは重賞ウイナーや前走を勝ち切っている馬が優勢。見立て通りの決着とはなりませんでしたが、この馬に重いシルシを打てた点は満足しています。GIウイナーとなったことにより、今後はこれまで以上に注目を集めそう。秋華賞を目標に調整されるそうなので、次の狙い時を具体的にイメージしながら動向を注視していきましょう。

M なお、今回のオークスで2着となった単勝オッズ3.4倍(2番人気)のアルマヴェローチェは、先週の当コラムでAiエスケープが推奨していた馬。カムニャックに先着を許してしまったとはいえ、しっかり連対を果たしました。

伊吹 単勝オッズ3.3倍(1番人気)のエンブロイダリーが9着に、単勝オッズ3.7倍(3番人気)のリンクスティップが5着に敗れてしまったわけですし、なかなか良い見立てだったのではないかと思います。先週のヴィクトリアマイルでも、Aiエスケープの推奨馬クイーンズウォークが勝ち馬とクビ差の2着に健闘。波に乗りつつあるようですから、今週も楽しみです。

M 今週の日曜東京メインレースは、現3歳世代のチャンピオンホースを決める大一番、日本ダービー。昨年は単勝オッズ46.6倍(9番人気)のダノンデサイルが優勝を果たしました。なお、その2024年は単勝オッズ2.2倍(1番人気)のジャスティンミラノが2着に、単勝オッズ17.8倍(7番人気)のシンエンペラーが3着に食い込み、3連単22万9910円の好配当決着。今年も伏兵の台頭を警戒しておいた方が良いのでしょうか。

伊吹 過去10年の日本ダービーにおける3連単の配当を振り返ってみると、平均値こそ34万2720円とかなり高めですが、中央値はわずか2万2790円。2018年に3連単285万6300円の高額配当が飛び出すなど、波乱の決着となった年もある一方で、堅く収まった年も少なくありません。

M 過去10年の単勝人気順別成績を見ても、上位人気馬はそれなりに優秀な成績を収めています。

伊吹 より実態に即した区切り方をすると、単勝4番人気から単勝7番人気の馬は2015年以降[3-2-3-32](3着内率20.0%)、単勝8番人気から単勝12番人気の馬は2015年以降[2-0-2-46](3着内率8.0%)、単勝13番人気以下の馬は2015年以降[0-0-1-57](3着内率1.7%)となっていました。超人気薄の馬が馬券に絡む可能性はそれほど高くないと見るべきでしょう。

M そんな日本ダービーでAiエスケープが指名した特別登録時点の注目馬は、サトノシャイニングです。

伊吹 面白いところを挙げてきましたね。ある程度の支持は集まりそうですが、人気の中心ということはないはず。

M サトノシャイニングは2走前のきさらぎ賞を勝っている重賞ウイナー。前走の皐月賞でも、勝ったミュージアムマイルから0.4秒差の5着に健闘しています。能力の高さは証明済みですし、絶好の狙い目と見ている方も多いのではないでしょうか。

伊吹 3走前の東京スポーツ杯2歳Sでは、後にホープフルSを制したクロワデュノールから3/4馬身差の2着に善戦。コース替わりもまったく問題なさそうですね。Aiエスケープが中心視していることを踏まえたうえで、この馬のプロフィールと好走馬の傾向を見比べていきたいと思います。

M 最大のポイントはどのあたりですか?

伊吹 まずは直近のパフォーマンスを素直に評価したいところ。2020年以降の3着以内馬15頭中14頭は、前走の着順が1着、もしくは前走の1位入線馬とのタイム差が0.5秒以内でした。

M 大敗直後の馬はあまり上位に食い込めていませんね。

伊吹 前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.6秒以上だったにもかかわらず3着以内となったのは、2020年3着のヴェルトライゼンデだけ。前走好走馬が強いレースと言えるでしょう。

M 先程も触れた通り、サトノシャイニングは前走の皐月賞で1位入線馬と0.4秒差の5着に健闘。この条件は問題なくクリアしています。

伊吹 あとはこれまでの戦績も重要。同じく2020年以降の3着以内馬15頭は、いずれも東京芝1800mか中山芝2000m内の重賞で馬券に絡んだことがある馬でした。

M こちらもなかなか面白い傾向。重賞で好走したことがない馬はもちろん、関西圏やローカルの重賞でしか好走していない馬も割り引きが必要ですね。

伊吹 おっしゃる通り。近年の牡馬クラシック戦線は、この2コースで施行される重賞がハイレベルなメンバー構成になりやすいのでしょう。

M こちらも先程触れましたが、サトノシャイニングは東京芝1800mで施行された東京スポーツ杯2歳Sの2着馬。実績面に不安はありません。

伊吹 さらに、同じく2020年以降の3着以内馬15頭は、父にミスタープロスペクター系以外の種牡馬を持つ馬でした。

M はっきりと明暗が分かれていますね。

伊吹 皐月賞馬のミュージアムマイル、皐月賞3着のマスカレードボール、デビューから3連勝で毎日杯を制したファンダムなど、今年はこの条件に引っ掛かっている馬がやや多め。該当馬は思い切って評価を下げるべきかもしれません。

M サトノシャイニングの父は、ミスタープロスペクター系に属していないキズナ。レースの傾向からも強調できる一頭と言えそうです。

伊吹 ちなみに、出走数が6戦以上の馬は2020年以降[0-0-1-21](3着内率4.5%)。近年はキャリアが豊富過ぎる馬も期待を裏切りがちでした。キャリア4戦のサトノシャイニングにとっては、こちらも心強い傾向と言えるでしょう。何らかの不安要素を抱えている馬が多いだけに、強調材料が揃っているサトノシャイニングはとても魅力的な存在。好調なAiエスケープも有力と見ているようですし、素直にこの馬を中心とした買い目で勝負したいと思います。

このニュースに関するつぶやき

  • サトノシャイニングは「気性面」で難しいところがある!と武豊本人が語っているように並みの騎手では乗りこなせそうではないようだが… そこは天才武豊。レースの主導権を握れるか?�ͺ��������å��å�
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