魔法少女には人を惹きつける謎の魅力がある。小学生男子・モカが”魔法少女”となり面倒事に巻き込まれる様を描いた読切漫画『魔法少女未満』が、5月上旬にXに投稿された。
『しゅごキャラ!』(講談社)に登場するキャラクター・藤咲なでしこがキッカケとなり、”男の娘”の魅力にはまったと話す作者のえをぬさん(@ewoewoewonu)。男の娘が大好きなえをぬさんが描いた本作の制作の裏話などを話を聞いた。(望月悠木)
◼︎小学生あるあるを軸にストーリー作成
――「男の娘が魔法少女になる」という切り口の本作ですが、なぜこの設定にしたのですか?
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えをぬ:「魔法少女を描きたい」「小学生男子すぎる男の娘を描きたい」という漠然とした2つの思いから制作が始まりました。
――その2つの思いからストーリーはどう構築していったのですか?
えをぬ:主人公のモカは男の娘である以前に「小学生男子」の要素が強い子どもです。なので、「揚げパン」「おかわりジャンケン」など、「小学生あるある」を主軸にストーリーを膨らませていきました。
――そんなモカというキャラをどのように作り上げられたのですか?
えをぬ:自分が小学生だった時のことを思い出して作成しました。食欲に素直で、活発で、ちょっとおませなところは、まさに“小学生男子”そのものだと思います。
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――モカは“男の娘”ですが、男の娘と女の子を描き分けるうえで意識したことは?
えをぬ:肩幅やまつ毛の有無にはこだわりを持っています。女の子や化粧をする子にはまつ毛を描きますが、モカのようなすっぴんの男の娘には描きません。また、首元には線を描いて、男特有のゴツさを再現しました。
――でちゅまも魔法少女ものの定番のようなキャラでしたね。
えをぬ:そうですね。よくある“マスコット妖精”です。基本は天使のようなデザインですが、ちょっと打算的なところがあるため、“小悪魔的”な意味で悪魔の翼がついています。「“THE・小学生男子”なモカに振り回される存在がいたら面白いな」と思い、振り回されがいのある性格にしました。ちなみにモカと出会ってから常に転職を考えるようになりました。
◼︎「ルセドンラ・ロドイケ」という呪文の意味
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――登場キャラの可愛さもそうですが、テンポの良さが光る内容でもありました。
えをぬ:セリフの位置を、目線が右から左に流れるように読めるよう調整しています。あとは感覚です。
――作中に登場する「ルセドンラ・ロドイケ」という呪文はどのようにして思いつきましたか?
えをぬ:逆から読むと「ケイドロ・ランドセル」になります。モカの呪文はすべて単純です。
――「3年前の作品をリメイクした」とのことですが、なぜリメイクしようと思ったのですか?
えをぬ:単純に今と昔で描き方が変わったからです。3年前は漫画をどう描いていいかわからず、4コマ形式で描いていたので、コマ割りが大きく違っています。
――「また続きを描きたい」とのことですが、本作の続編を制作される予定は?
えをぬ:内容はすでに決まっています。作画に力を入れたいのと、ページ数を多めに描きたいなと思っているので、6月中には制作できればなと思っています。
――『魔法少女未満』以外では、どのように漫画制作を行っていく予定ですか?
えをぬ:毎週作品を投稿することを続けつつ、商業での掲載を目指していく予定です。ご依頼いただければいつでも最速で描きます。とはいえ、それにはまだクオリティが伴っていない部分もあるので、作画にかける時間を伸ばし、依頼してもらえるよう頑張ります。「男の娘の最大の魅力である“ギャップ”を全世界に届ける」という夢があるので、そこに向かって精進したいです!
(文・取材=望月悠木)
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