さいたま市長選に立候補して落選した音楽家の小袋成彬氏(34)が29日までにnoteを更新。選挙を振り返り、思いをつづった。
任期満了に伴うさいたま市長選が25日に投開票され、無所属現職の清水勇人氏(63)が5選を果たした。小袋氏は「結果は32836票、私は5人中4位だった。投票率は35.78%、私の得票率は8.5%だった」と自身の結果を記し、投票した有権者や支えてくれた家族や友人、スタッフらに感謝した。
「3万人以上の人たちが私のフルネームを書いてくれたその重みを、いま私が一番感じている。この選挙で小袋成彬に投票した人たちは、私と一緒に新しいさいたま市の誕生を夢見ただろう。文化や芸術を愛し、分断よりも融和を重んじる人たちも、きっと多かったはずだ」と推し量りつつ、「しかし残念ながら、それはこの街に住む8.5%の人たちの考えに過ぎないようだ。実際には、たくさんの人たちが外国人犯罪に不安を感じていて、その3倍以上の人たちが現状維持を望んでいて、それよりもさらに多い人たちが投票にすら行かなかった−−それが、いまのさいたま市のリアルだ。そんな結末を身をもって感じることができたのは、お金には変え難い貴重な経験だった」とつづった。
初めての選挙戦に勝手がわからず序盤は苦戦したが、次第に街頭演説に集まる人の数も増えた。しかし当選には至らず「目を腫らして涙を流すボランティアたちをみて、とても申し訳ない気持ちになった」と小袋氏。「この市長選挙で勝つためには、政党からの公認を受けたり誰かの地盤を引き継いだり、いくらでもできることはあっただろう」とした上で、「それならきっと、私じゃなくてもいい。私は選挙というリングの中で、自分らしさを肯定するための戦いをしていた。自分らしさを見失ったさいたま市に、その戦いを挑む意義は大いにあったはずだ。その結果、さいたま市民だけでさいたまスーパーアリーナを埋められるほどの得票を集めたのだから、我ながら大健闘だ」と思いをつづった。
今後については「いまは文化・芸術分野に特化した政策提案ができる政党を作ることに、興味を持っている」とのこと。「例えば私がずっと提案してきたコミュニティの活性化を促すためのアイデア−−公園でのボール遊び解禁、小さな劇場やライブハウスを増やす取り組みなど−−を、政治的な働きかけによって実現していくのも面白そうだ。さいたま市に限らず、他の地方自治体にも活動を広げることができる。これまで政治に興味のなかった人たちが、さらに気軽に政治参加できるきっかけになるかもしれない」との展望を示した。
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