交通量の多い道路をウロウロしていた子猫 猫が苦手だった母が動いた…16年後、2匹の新入りをお世話をする立派な“姉猫”に

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2025年05月29日 15:30  まいどなニュース

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16歳現在、布団上でくつろぐトビ子ちゃん(画像提供:tobi8/8さん)

保護猫のトビ子ちゃんは現在16歳。今では妹猫2匹とともに、家族の中心的存在として穏やかな日々を送っています。そんな彼女の猫生は、ある1枚の貼り紙から始まりました。

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出会いは2009年9月のこと。Xユーザー・tobi8/8さん(@8_tobi8)が実家で暮らしていた頃、お母さんが駅の掲示板に貼られた里親募集の紙を見つけたのがきっかけでした。

「母は猫が苦手だったんですが、私が猫好きだったので声をかけてくれて。交通量の多い道路をウロウロしていたところを保護されたそうです。すんなり保護されたくらい警戒心がなくて、ノミもダニもいないきれいな子。それが、トビ子です」

近くに親兄弟の姿はなく、捨てられていた可能性もあるといいます。トビ子ちゃんは当時、生後3カ月ほど。飼い主さん家族にとって初めて迎えた猫として、暮らしに新しい風を運んできました。

猫初心者の家で始まった新生活

家に来たばかりの頃、トビ子ちゃんは猫に慣れていなかったお母さんの後をついて回っていたそうです。

「母は『ずっとついて来られるから洗濯物も干せない』と困っていました。トビ子がついてくるたびに『トイレかな?』とトイレに連れていってましたけど、きっと甘えたかっただけなんだと思います」

その後、2023年には保護猫のシナちゃん(当時生後2週間)が加わり、2024年にはブリちゃん(当時生後10カ月)も迎え入れて、3匹との暮らしが始まりました。

シナちゃんは、ノミや猫カビ、寄生虫など複数の問題を抱えていたため、2カ月間は隔離。初めての顔合わせでは、トビ子ちゃんが部屋の匂いをひととおり嗅いでから静かに立ち去ったといいます。

「翌日シナを部屋から出したとき、ばったりトビ子と遭遇しました。シナがトビ子に向かって『シャー』と威嚇して、トビ子はじーっと見つめていたのを覚えています」

最初こそ距離を取っていたトビ子ちゃんでしたが、今ではシナちゃんが隣に来ても逃げることなく、落ち着いた様子で見守るようになりました。

「トビ子がごはんを食べたくなって出てくると、『トビ子様のお通り』という感じで、2匹はじーっと見ています。ちょっかいを出されても無視して立ち去ります」

家族の目覚まし係に——“我が子のよう”な存在へ

トビ子ちゃんは現在16歳。長い年月をともに過ごすなかで、その存在は飼い主さんにとって欠かせないものになっていきました。今では、猫のいない生活は想像もできないと語ります。

「トビ子は毎朝5時に必ず大声で私のことを起こします。朝ごはんが食べたいからですね。休日くらいはゆっくり寝たいと思うこともありますが、この声が聞こえないときっと寂しいんだろうなと思います」

その声に反応して、シナちゃんとブリちゃんも起きてくるのが朝の習慣。眠たそうにしながらも、3匹そろって飼い主さんのあとをついて歩く様子が日常となっています。

性格も年齢とともに大きく変化しました。

「昔は少しの物音でもビクッとして臆病な子でしたが、歳をとってちょっとのことでは動じなくなってきました。インターフォンが鳴るとすぐ押し入れに隠れていたのに、今は玄関まで来て来客さんをじっと見つめています」

印象的なエピソードのひとつは、ドアの開け方を覚えたことだといいます。

「人の動きを見てドアノブにジャンプし、自分でドアを開けていたんです。でも、鳴けば開けてくれることに気づいてからは、ドアノブジャンプはしなくなりました。今ではドアの前で『無言の圧力』をかけてきます」

最近では、玄関まで出迎えてくれるのはシナちゃんとブリちゃん。トビ子ちゃんはベッドで耳を傾け、飼い主さんの帰宅をそっと確認しているのだそうです。

「3匹とも、お迎えした日はドキドキしていました。でもあっという間にうちに慣れて、今ではすっかり『うちの子』です。私たち夫婦にとって猫たちは、我が子のように大切な存在です」

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

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