雪辱を誓ったMFイスコ [写真]=Getty Images ベティスに所属する主将MFイスコが、ヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)準優勝の雪辱を誓った。28日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。
ベティコ(ファンの愛称)の間には、こんな合言葉がある。「ベティス万歳、たとえ敗れようとも!」。クラブ史上初の欧州タイトルに一歩届かなった決勝戦の後でも、それだけは揺るがなかった。
28日に行われたECLの決勝戦で、チェルシーと対戦したベティス。クラブ史に新たな1ページを、と決意するヴェルディブランコは、立ち上がりの9分にMFパブロ・フォルナルスの敵陣高い位置でのボール奪取から、最後はFWアブデ・エザルズリがゴールネットを揺らして先制点に成功。その後も、資金力で上回る相手に互角以上に渡り合った。が、1点リードで迎えた後半は疲労もあってか、押し込まれる展開が続くと、65分からの5分間で立て続けに2失点。さらに終盤に2ゴールを許して、最終スコアは1−4と完敗。悲願の欧州大会初制覇は、叶わなかった。
試合後、先制点をアシストするなど全力を尽くしたイスコは、「痛い結果だ。前半のパフォーマンスを考えると、とても大きな差がついてしまった。フットボールは容赦ないね」と吐露。続けて「前半は良い展開で相手にほとんどチャンスを与えなかったにも関わらず、後半は完全に圧倒された。勝利が手の届くところまで来ていたのだから、より痛みを感じる。リードをどう活かしていくのかというのは、シーズンを通してずっとチームを悩ませてきた課題であり、ヨーロッパの決勝戦ではとても大きな代償となってしまった」と最後までゲーム運びが稚拙だったと反省の弁を述べた。
さらにイスコは、とくに後半の戦い方について、「(ハーフタイムに)ロッカールームで話していたにも関わらず、1−0というスコアに少し頼りすぎた。僕が思うに、チーム全体が後ろに重くなりすぎていた。結局のところ、彼らはクオリティ、パワー、そして選択肢に富んだチームだ。彼らは試合をひっくり返した。この差は大きすぎる」と実力差に悔しさを滲ませた。
そんな悲嘆に暮れるイスコらを支えたのが、スタンドに集まったベティコだった。敗れたけれども、無情にも打ち砕かれたけれども、涙する選手への、クラブへの愛を叫び続けたのだ。カピタンとしてイスコは、「ありがとう。このタイトルをプレゼントできなかったことがとても残念だ」と前置きをした上で、「でも、諦めないよ。ベティコが僕たちに与えてくれるものは、あらゆる面で信じられないほど素晴らしい。それはチームのエネルギーとなり、来シーズンも挑戦し続ける原動力となる。僕たちは彼らに恩返しをしなければならない。約束する。将来、必ずこの借りを返す」と雪辱を誓った。
前日会見にて、「ベティスにとっては歴史上初の欧州タイトルとなる。カピタンとしてタイトルを掲げることができれば光栄だ」と口にしていたイスコ。それは、今大会では叶わなかった。でも、この悔しさと、ベティコからのエネルギーは、チームをより強くするものとなるだろう。来シーズンはヨーロッパリーグとなるが、「必ずこの借りを返す」と宣言した主将が牽引する、ベティスに期待せずにはいられない。
【声援】ベティコからの思いを受け止める選手たち
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Sentimos un orgullo que no nos cabe en el pecho.
Seguiremos luchando juntos para vivir más noches como la de hoy.
Viva el Betis manquepierda. pic.twitter.com/6CtCUADEoT— Real Betis Balompié 🌴💚 (@RealBetis) May 28, 2025