
SNSでは「いいね!」ひとつで好意を示せるのに、対面ではとっさに言葉が出てこない――そんな“褒め下手”な人は、実は少なくありません。実際、Oggi.jp が20〜39歳の日本人男性110名に行った調査では、約40%の方が「彼女のことをほとんど褒めない」と回答しました。
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謙遜を美徳とする日本社会では、称賛よりも無難な一言でその場をやり過ごすケースがしばしば見られます。
そんな“褒め下手気質”が生んだ小さな大事件の当事者が、会社員のA子さん(28歳)です。大胆な「くるくるパーマ」がトレードマークのA子さんは、当時を笑顔で振り返ってくださいました。
画面越しの自分がつまらなくて、思い切りました
都内の会社に務めるA子さん。社内の方針により在宅勤務が2カ月ほど続いていたある日のことです。
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「ずっと家にいて、代わり映えのしない自分が退屈だな、と思ったんですよね。思い立ったら即実行してみたくなり、美容院を予約。どうせなら攻めてみようと思い、美容師さんに『とことん巻いてください!』とお願いしました。セットして仕上げてもらうと、自分でも“おおっ”と声が出てしまいました。我ながら惚れ惚れするほど似合ってて、完全に優勝した気分になりましたね(笑)」
彼氏の感想は、たった“7文字”
A子さんは新しい髪型にテンションが上がったまま、人と会う約束をしました。新しい自分を一番に見せたい相手…同い年の彼氏・B男さんです。
次の日、お気に入りの服に身を包み、パーマヘアを風に揺らしながら待ち合わせ場所へ。対面したB男さんの第一声は、こうでした。
「……だいぶ いったな」
音にすれば七音。ニュアンスは灰色、テンションはフラット。褒めでも否定でもない曖昧な感想に、A子さんの“優勝旗”は瞬時に折れました。「返す言葉もなかったですね。怒りというより『どうしてその感想?』というモヤモヤでした」
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A子さんが「感想、それだけ?」と言うと「……意外と似合ってるよ」と訂正するB男さん。しかし“意外と”というワードに、A子さんの目は更に曇ってしまったそうです。
駄目だこいつ…早くなんとかしないと…!
モヤモヤを抱えたままではいけないと感じたA子さんは、その夜「1日3褒めチャレンジ」をB男さんに提案しました。メッセージでも対面でも、とにかく1日に3回は相手をポジティブワードで称えるルールです。最初はぎこちなかったB男さんですが、数日で「髪の巻き具合がプロ級!」「その笑顔、こっちまで元気になる!」と語彙が急成長。お互いに照れながらも笑い合う時間が増え、モヤモヤはいつしか笑い話へと変わっていきました。
くるくる事件から半年。今ではB男さんが率先して「次はピンクにしてみたら?」と提案するほど“褒め筋”が鍛えられたそうです。
A子さんは最後にこう結びました。「褒め言葉だけがすべてではありませんが、お互いのアップデートを楽しめる関係は、やっぱりいいですよね。褒めるのが苦手な人でも、変化に気づいてポジティブな驚きや関心を示してくれれば十分だと思っています」
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外見の変化は小さなことのようでいて、相手との“言葉の距離”を測るリトマス試験紙でもあります。少しのポジティブワードを心がけるだけで、相手に笑顔が咲くのではないでしょうか。
言い慣れないなら「やっぱり似合いますね!」と少し大げさに口にしてみましょう。褒めるのが苦手な人も、ほんのひと言で人間関係をぐんと軽やかにできるのかもしれません。
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◆はいどろ漫画 日常の事件や、身近なスカッと話をお届け!【はいどろ漫画】のInstagramで連載漫画を描いてます。
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【出典】Oggi.jp
「褒めてくれる彼氏って存在する?【男性100人に聞いた】褒める派・褒めない派の実情とは」