「ロエベ クラフトプライズ 2025」日本人作家 青木邦眞が大賞を受賞

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2025年05月30日 18:11  Fashionsnap.com

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青木邦正

Image by: LOEWE FOUNDATION
 ロエベ財団(LOEWE FOUNDATION)が、「LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2025」の受賞者を発表した。大賞は日本人作家 青木邦眞が受賞し、ナイジェリア出身のニフェミ・マーカス=ベロ(Nifemi Marcus-Bello)と、インド出身のスタジオ スマクシ・シン(Studio Sumakshi Singh)が特別賞に選出された。

 青木は1963年生まれ。武蔵野美術大学彫刻科を卒業し、同大学院造形研究科修士課程を修了した。東京芸術センターでの個展開催や、第9回日本彫刻コンクールでの金賞受賞など、埼玉を拠点としながら全国的に活動している。
 青木の作品は、細い紐状の粘土を幾重にも積み上げて圧縮し、窯で焼成した後、土と鉛筆で装飾を施して仕上げたもの。粘土に力を加えた際に、歪んだりひび割れたりする様子を探求しているという。審査員は「伝統的な紐作りの技法を用いて、素材が生の姿で表現されている。テラコッタの紐が収縮することで生まれる表面の緻密なディテールに、作家の粘り強さと献身を見てとることができる」と評価した。

 特別賞に選考されたニフェミ・マーカス=ベロは、自動車製造で生まれる廃材のアルミニウムを再利用した彫刻作品を制作。シンプルな素材と幾何学的なフォルムを組み合わせと、消費主義についての静かで力強いメッセージが評価された。

 スタジオ スマクシ・シンは、インドの伝統的なレースや刺繍を用いて、同国の歴史的建造物の柱を実物大で再現。作品の力強い存在感と繊細な構造との詩的なコントラストが評価され、ニフェミと揃って同賞を受賞した。

■LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2025:公式サイト

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