葵Sに出走するウイントワイライト(撮影:下野雄規) 今週の土曜日は、京都競馬場で葵ステークス(GIII・芝1200m)が行われます。
13年以降の京都芝1200mで開催された葵S(計10レース)では、キャリア5戦から9戦の馬が9勝2着10回3着9回と良績を残しています。ある程度のレース経験を重ねながらも、使い込まれていないような馬に分があると言えます。
キャリア4戦以下の馬は1勝2着1回。キャリア10戦以上の馬には好走例はありませんでした。キャリア4戦以下の馬はレース経験が足りないために、あまり良績を残せていないと考えられます。また、キャリア10戦以上の馬は使い込まれてフレッシュさを失っていることがこのような傾向になっている要因と言えそうです。
今年の葵Sでも適度にレース経験を重ねながらも、フレッシュさを失っていないような馬を中心視して予想は組み立てたいところです。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
キャリア4戦以下(ただし、オープン特別以上で連対実績のある馬は除く)
[0-0-0-18]複勝率0%
該当馬:ウイントワイライト、サウスバンク
(過去の該当馬:24年ナムラアトム3番人気6着、16年ネバーリグレット3番人気8着、15年スマートグレイス3番人気7着)
※特に言及のない限り、データは13年以降の京都芝1200mで開催された葵S(計10レース)を対象にしています。なお、レースの格付けは13年から17年はオープン特別、18年から20年は重賞、23年以降はGIIIとなっています。
上位人気が予想されるウイントワイライトが該当しました。
苦戦傾向にあるキャリア4戦以下の馬ですが、それまでにレベルの高いレースで実績を残している場合には注意が必要です。キャリア4戦以下で馬券に絡んだのは24年ペアポルックスと18年ゴールドクイーン。この2頭はオープン特別での連対実績があり、すでにクラスで通用する能力があることを証明していました。キャリアが少ない場合でも能力の高さが担保されている馬には注意したいところです。
該当馬に挙げたウイントワイライトは2戦2勝と負けていませんが、オープン特別以上での連対実績、レース経験がありません。また、今回が初の1200mになることも不安要素のひとつと言えます。
新馬戦ではダート1400mに出走。前走は芝1400mに使われています。初芝の前走で勝ったことは評価できますが、レースはスローの上がり勝負でスピードよりも瞬発力が要求される流れとなっています。今回は重賞メンバーが相手の1200mですし、前回よりも道中の流れは速くなるでしょうし、スピードの違いに戸惑ってしまう可能性は十分にありそうです。
デビュー2戦とは全く違う条件でこれまでの経験を活かせない可能性もありますし、人気ほどの信頼は置きづらい印象です。キャリア4戦以下の馬が苦戦しているこを加味すれば、本馬の評価を落として予想を組み立てることも一考したいところです。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。