相互貸与する琵琶湖疏水施設関係資料の写真を示す京都市の松井市長(中央)、滋賀県の三日月知事(右)、大津市の佐藤市長=30日、京都市 京都市、滋賀県、大津市は30日、琵琶湖疏水施設(京都市、大津市)が国宝や重要文化財に指定されることを受け、関連資料を相互に貸与すると発表した。京都市の資料は滋賀県と大津市で、滋賀県と大津市の資料は京都市でそれぞれ一定期間展示する。
相互に貸与、展示するのは京都市が工事で使用したカンテラや電気導火線など重要文化財6点、滋賀県が工事現場の写真など11点、大津市が琵琶湖各港から京都に物資を運ぶ疏水通船の案内チラシなど8点。3県市は今後、展示する場所や期間を調整する。
この日は京都市の松井孝治市長、滋賀県の三日月大造知事、大津市の佐藤健司市長が琵琶湖疏水の遊覧船に乗船。下船後、松井市長は記者団に対し、「滋賀県や大津市とのつながりを生かし、周遊観光で交流を活発化したい」と述べた。
三日月大造知事は「世界的な発信力を持つ京都市と連携し、魅力を波及させたい」と強調。佐藤市長は「近代遺産も含めた幅広い歴史の魅力が発信できる」と語った。