1966年1月生まれの59歳の女性です。特別支給の老齢厚生年金は繰上げ申請できるのでしょうか?

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2025年05月30日 18:31  All About

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年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。今回は、特別支給の老齢厚生年金の繰り上げについてです。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。

今回は、特別支給の老齢厚生年金の繰り上げについてです。

Q:1966年1月生まれの59歳の女性です。64歳から支給される予定の特別支給の老齢厚生年金は繰上げ申請できるのでしょうか?

「1966年1月生まれの59歳の女性です。64歳から支給される予定の特別支給の老齢厚生年金は繰上げ申請できるのでしょうか? 教えてください」(匿名)

A:特別支給の老齢厚生年金は繰上げ受給できます。ただし、老齢基礎年金も同時に繰り上げすることになり、相談者の場合はいずれもひと月早く受け取るごとに0.4%減額されます

老齢年金は原則65歳から受け取れますが、厚生年金の加入期間が1年以上あるなど受給要件を満たしている人は、65歳になる前に特別支給の老齢厚生年金を受け取れます。特別支給の老齢厚生年金の受取開始年齢は、生年月日や性別によって異なります。

この特別支給の老齢厚生年金も繰り上げして受給できます。ですが、老齢基礎年金も同時に繰り上げする必要があります。繰上げ受給をすると、1カ月早く受け取るごとに0.4%減額され、繰上げ期間に応じた減額率の年金を一生涯受け取ることになります(昭和37年4月1日以前生まれの方の減額率は0.5%)。減額率は一生涯変わりません。

相談者が、特別支給の老齢厚生年金の受給権が発生する年齢(64歳)になる前から年金を受け取りたい場合には、特別支給の老齢厚生年金と老齢基礎年金を、同時に繰り上げすることになります。いずれも繰り上げする期間に応じてひと月当たり0.4%減額され、一生涯減額された年金を受け取ることになります。

一度繰上げ受給の請求をすると、取り消しはできません。また、国民年金の任意加入ができなくなるなどのデメリットがあることを覚えておきましょう。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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