ホームタウン本格化へ−。バレーボールSVリーグのデンソーエアリービーズが30日に福島県内で会見し、ホームタウンの福島県郡山市に練習用新体育館を建設すると発表した。26年2月に着工し、27年7月に完成予定。昨季はホームゲームを福島県、練習を愛知県で行う2拠点活動。約2年後には生活拠点も郡山に移行する見通しで、デンソーのさらなる進化が期待できる環境が整う。
東北に密着しながら、高みを目指せる場所が誕生する。練習用新体育館のコンセプトは「地域と共生し、未来につなぐ体育館」。「SVリーグにふさわしい練習施設」「地域住民が平時/有事活用できる施設」「カーボンニュートラルを実現する施設」の3つの要素を持つ。選手らが練習に励むだけではなく、地域貢献の一環として、バレーボール教室などのイベントを継続して開催し、非常時には地域住民の避難所としても活用を予定。
デンソーと福島のつながりは深い。東日本大震災発生時デンソー福島の工場を避難所として開放し、その後も復興、地域振興と関係を築いてきた。デンソー上席執行幹部の神戸千隆氏は「深いご縁を築いてきた歩みの延長線上にあるもの。今後も地域の皆さまと成長、誇りを共有できるチーム・会社であり続けるべく全力を尽くして参ります」力強く語った。
感謝を胸に進化を続ける。辻健志監督(51)は「チームと地域の未来につながる体育館で『頂』を目指して練習できることに心躍らせ、待ちわびています」と喜んだ。SVリーグのホームアリーナ要網に準じ、天井高15メートル、バレーボール専用の床材を採用。さらには選手のパフォーマンスを向上させるメディカルルームやトレーニングルームも配備される予定だ。ホームタウンを郡山市に移した昨季は、各地域とのつながりを深めるために福島7会場で公式戦を実施。「福島、郡山で声をかけていただくことが増えました。認知も含めて私たちのやれることをしながら、地域の皆さまとエアリービーズをともに高め合える関係を作り、成長していけたらと思います」。完成予定は2年後の夏。ホームタウン本格化を追い風に、来季も笑顔を届けていく。【高橋香奈】
○…会見に出席した山口結可副主将(25)は「練習にも集中できて、プレー向上にもつながると思いますので、とても期待しています」と新体育館の完成を心待ちにした。昨季はホームタウン初年度ながら、多くのファンの声援に後押しされた。「声援のおかげでプレーしやすい環境でした。もっともっと足を運んでいただいて、一緒に戦って来季こそは優勝を勝ちとりたいです」と意気込んだ。
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