金盛潤一氏 ‘25年5月21日、暗号資産のビットコイン(BTC)が史上最高値を更新し、1BTC=109,500ドル(約1600万円)を記録。時価総額は2.16兆ドル(311兆円)に到達し、ゴールド(金)、Microsoft、NVIDIA、Appleに次ぐ世界5位の資産に浮上した。世界の投資家が注目するビットコインの特徴や魅力を、30歳という若さで“FIRE”を実現した金盛潤一氏に聞いた。
◆ビットコインの価値はますます高くなる!?
――そもそもビットコインとは?
金盛 ビットコインは’09年に誕生しました。ビットコインに代表される暗号資産は、インターネット上でやり取りされる通貨のような機能を持った電子データで、以前は仮想通貨と呼ばれていました。
電子マネーをイメージしてもらうと分かりやすいと思いますが、日本円や米国ドルなどの法定通貨ではありません。法定通貨によって価値が担保されている電子マネーと違って、暗号資産は価格変動が起こります。ですから、電子マネーの為替版と表現するのが、最もイメージしやすいかもしれません。
――暗号資産はビットコインのほかにもいろいろ銘柄がありますが、どのような違いがあるのですか?
金盛 暗号資産は、ビットコインとアルトコイン(※ビットコインを除くすべての暗号資産)に分類できます。ビットコインは金に変わるデジタルゴールドと呼ばれていて、その特徴は希少性を保つために発行上限枚数が2100万枚と決まっていること。
上限に達するのは2140年頃と言われていますが、有限である以上、希少性はますます上がっていくので、ビットコインの価値はどんどん高くなる。僕は、’25年に1BTC=約2000〜3000万円になる可能性もあると予測しています。
◆ビットコインとアルトコインの違い
――では、アルトコインの特徴は?
金盛 アルトコインは、ビットコインのデメリットを補うために開発された暗号資産で、イーサリアム(ETH)やリップル(XRP)などいろいろな銘柄があります。とはいえ、暗号資産の世界では、ビットコインへの信用が強くて一強時代が続いています。
――アルトコインに投資するメリットは……。
金盛 暗号資産は、ビットコインが上がるとアルトコインも上がりやすいうえに、アルトコインの上昇率はビットコインよりも高くなりやすい。ビットコインは、1年で2倍、3倍になったことがありましたが、アルトコインの中には1年で5倍、10倍以上になったものがたくさんあります。
――それは夢がありますね。
金盛 確かに夢はありますが、アルトコインの弱点は下落率。ビットコインの時価総額は下がっても最大60〜70%くらいで、最近では50〜60%くらいになりました。
ですが、アルトコインは90%も下がることもある。これまでの上昇率が簡単に吹き飛んでしまうので、ビットコインの一強になっているわけです。
◆暗号資産の投資を始めるなら…
――いま暗号資産に投資するなら、ビットコイン一択になる?
金盛 投資に絶対はありませんが、いちばん再現性が高いのはビットコイン一択ですね。僕は、ビットコインは今後も上がり続けると確信して、「1BTC=300万円前後」の頃から本格的に投資を始めています。
日本では現在、インフレが進行していてお金の価値が下がっていますが、ビットコインの価値はどんどん上がっています。インフレの影響を避けるためにも、日本国民は全員ビットコインを購入したほうがいいと思います。
――金盛さんは、暗号資産をどれくらい保有しているんですか?
金盛 僕の資産は全体の約65%が暗号資産で約35%は米国株です。暗号資産の内訳はビットコインが約40%、アルトコインが約25%になります。今後はアルトコインや米国株の比率を下げて、ビットコインの比率を上げていこうと考えています。
◆暗号資産投資で失敗しないために
――初心者がアルトコインに投資するときの注意点は?
金盛 アルトコインに投資する場合は、損をする前に売り抜ける知識やスキルが必要になります。たとえ1回成功しても、2回、3回と連続で成功するのは至難の業と言っても過言ではありません。
また、分散目的でアルトコインに投資するにしても、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)といった人気トップ5の銘柄までにしたほうがいいと思います。
注目度が高い銘柄を勧められるがまま買うのも失敗の原因になりやすいです。これは暗号資産投資に限った話ではありませんが、絶対に成功したいならその道の経験者に学んで真似をするのが確実だと思います。
そのときは、必ず成功している人から学ぶようにしてください。独学でやると失敗する可能性が高いですが、周りに成功者がいれば、自分が成功する確率を大きく上げられると思います。