PSG史上初のCL制覇を目指すルイス・エンリケ監督 [写真]=Getty Images パリ・サンジェルマン(PSG)を率いるルイス・エンリケ監督が、チャンピオンズリーグ(CL)決勝インテル戦への意気込みを示した。30日、欧州サッカー連盟(UEFA)公式サイトが伝えた。
リーグフェーズは15位と苦戦したものの、決勝トーナメントのプレーオフでブレストとの同国対決を制すと、リヴァプール、アストン・ヴィラ、アーセナルとイングランド勢を立て続けに撃破。5シーズンぶりのCL決勝進出でクラブ史上初の欧州制覇に王手をかけた。
L・エンリケ監督は「今シーズンのチャンピオンズリーグで起こったことをすべて分析するとしたら、素晴らしいスリラー映画かホラー映画になると思う」と例え、決勝までの道のりを次のように振り返った。
「リーグフェーズのすべての試合、特にホームでの試合を通じて、私たちはもっといい結果を残すべきだった。私たちのフィニッシュはほとんどばかげていた。このレベルのチームがこれほど効果的でないのは非常に珍しいことだ。順位表はひとつのことを示していたが、私たちが感じていたのはまったく別のことだった。チームは多くのことをうまくやっていると感じていた」
「シーズンが落ち着き始め、ゴール前での鋭さを取り戻してからは、チームは本当に強い数字を叩き出したと思う。我々は改善し続け、成長し続けてきた。自分たちが成し遂げたことを誇りに思うべきだ。しかし、私たちが本当に目指しているのは歴史を作ることなのだから、最後までやり遂げなければならない。私たちはプレースタイルだけでなく、準備の面でも非常に一貫しており、試合に勝つために相手以上のものを生み出すことの意味も理解している。統計を見れば、ほとんどの場合、相手より優れていて、より多くのチャンスを作り、より少ない失点だった」
2011年のカタール資本による買収以降、欧州のメガクラブの仲間入りを果たしたPSGだが、“ビッグイヤー”にはいまだ手が届かない。L・エンリケ監督はクラブの悲願成就に向けての意気込みを
「私がここに来てから、誰もが私に全幅の信頼を寄せてくれた。タイトルを獲らなければならないというプレッシャーを感じたことはない。昨年は決勝まであと一歩だったが、準決勝で敗退した。国内でリーグ戦、カップ戦、スーパーカップを制したのはとても良かったが、チャンピオンズリーグはクラブにとって長い間最優先事項だった。私は3年や4年でタイトルを獲ることを目論む人間ではない。それは私の故郷ヒホンで雨が止むのを待つようなものだ。雨は降り続けるだろうから、できるだけ早く優勝できるように準備する必要があるんだ」
「(2015年にバルセロナでチャンピオンズリーグを制してから)今の私はより成熟していると思う。自分自身、監督として、人間として完成していると感じている。このチームと選手たちは、この決勝を経験するに値すると信じている。パリのファンもクラブもチャンピオンズリーグ優勝にふさわしい。彼らはきっとやってくれる。5月31日に実現するかどうかはわからないが、この10年で、パリはチャンピオンズリーグのタイトルを1つ以上獲得すると確信している。たとえ私が監督でなくても、個人的な興味からではないことを示すために、そう言うつもりだ。パリに初めて足を踏み入れた日以来、それが私たちのモチベーションなのだから」
決勝で対戦するインテルについては、「我々よりも経験豊富なチームだ。このような試合でのプレーがどのようなものかをすでに知っている監督を持ち、ポゼッションしているときのプレーが非常にうまく、守備も非常にうまいチームだ。チャンピオンズリーグのファイナリストにふさわしいチームであることは間違いない」とリスペクト。
それでも、L・エンリケ監督は「私が最もモチベーションを高めているのは、パリとともに歴史を作ることだ。初優勝はいつだって一番難しい。スペインのワールドカップ初優勝のようなものだ。誰かがドアを開けて言うべきだ。『私たちならできる!私たちができたのだから、次の世代もできるはずだ』とね」と、PSGの欧州制覇に自信を覗かせている。注目のCL決勝は日本時間31日28時(6月1日4時)からのキックオフを予定している。