エンリケ監督に向けて亡き娘を追悼する横断幕が披露された [写真]=Getty Images パリ・サンジェルマン(PSG)を率いるルイス・エンリケ監督が、サポーターたちへの感謝を語った。イギリスメディア『スカイスポーツ』が伝えている。
チャンピオンズリーグ(CL)決勝が5月31日に行われ、PSGはインテルと対戦。12分にアクラフ・ハキミが先制点を決めると、20分にはデジレ・ドゥエが追加点をマーク。後半に入っても、63分に再びドゥエが得点を挙げたほか、73分にはフヴィチャ・クヴァラツヘリア、86分にはセニー・マユルにもゴールが生まれ、5−0で大勝し、クラブ史上初のCL制覇を果たした。
この結果、エンリケ監督はジョゼップ・グアルディオラ監督(現マンチェスター・シティ)に続いて、異なる2クラブでそれぞれ国内リーグ、国内カップ戦、欧州カップ戦の“三冠”を達成した史上2人目の指揮官となった。
なお、2014−15シーズンにバルセロナでCL制覇した際には試合終了後に、娘のシャナちゃんが巨大なバルセロナの旗をピッチで掲げるという有名な出来事があったエンリケ監督。そのシャナちゃんは2019年に骨肉腫と診断され、数カ月に9歳で亡くなってしまったが、インテルに勝利した試合後にはPSGのサポーターが同監督に向けて亡き娘を追悼する横断幕を披露した。
試合後、この出来事について聞かれたエンリケ監督は「とても嬉しい。最後にファンが家族を称える旗を掲げてくれたのを見て、とても感動した」と喜びを口にしながら、次のように続けた。
「でも、いつも娘のことは考えている。とても大きな意味がある。とても嬉しいけど、娘を思い出すためにチャンピオンズリーグに勝つ必要はない。娘はいつも一緒にいる。特に負けた時はね。家族と一緒にどんな時でも楽しみ、良い面を見つけようと努めている。たとえ辛い時でもね」
また、CL史上初めて決勝で5点差がついた試合についてエンリケ監督は「これまで一度も優勝したことがないクラブなので、プレッシャーをかけすぎないように努めた。インテルは素晴らしいチームだけど、私たちのプレスは素晴らしかった。今シーズンは選手全員が成長し、チームも成長できた」と振り返った。
「この試合をこのレベルで戦えるようにしっかりと準備をした。チームは素晴らしく、高いインテンシティでプレッシャーをかけ続けた。ウスマン・デンベレは相手のディフェンダーとゴールキーパーに絶え間なくプレッシャーをかけ続けていた」
「初日から重要なタイトルを獲得したいと言ってきた。パリはチャンピオンズリーグで優勝したことがなかった。それでも、今回初めて優勝することができた。多くの人を喜ばせることができて、本当に嬉しく思っている」
【ハイライト動画】パリ・サンジェルマンvsインテル