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<ラグビー・リーグワン:BL東京18−13東京ベイ>◇プレーオフ決勝◇1日◇東京・国立競技場
東芝ブレイブルーパス東京(BL東京、リーグ1位)が、リーグワンで史上初の2連覇を達成した。
2季ぶり優勝を目指したクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(東京ベイ、同3位)を振り切り、前身のトップリーグを含めると2季連続7度目の頂点に立った。
NO8リーチ・マイケル主将(36)は「自分たちで最後の最後までプレッシャーかけた。タフなチーム。連覇できたのは、今日出てないメンバーのサポートがあったから感謝しています。満員の会場でラグビーできて幸せでした」と感慨深げに言った。
前半から圧力をかけた。8分に元ニュージーランド代表SOリッチー・モウンガ(31)が先制トライ。相手陣で時間を進め、8−6でハーフタイムに入った。
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後半7分には自陣スクラムからモウンガが大きくゲインし、最後は左のWTB森勇登(26)につないで貴重なトライ。リードを9点に広げて主導権を握った。
チーム内の人間関係は1年前よりも深まった。昨季は元ニュージーランド代表のモウンガやフランカーのシャノン・フリゼル(31)らが加入。10月末のW杯フランス大会決勝後に来日し、12月開幕のリーグワンに備えた。今季は9月から腰を据えたチーム作りが行われ、フリゼルは「自分たちを表現する。(FW最前列の)プロップであろうとスクラムするためにいるのではなく、キックするスペースがあればキックをしたらいい。自由さがいいプレーにつながっている」と攻撃面での成長を実感した。
ピッチ外でも仲間と時間を共有する文化は健在だ。日本人と外国出身選手をつなぐ、大きな役割を担うのがNO8リーチ・マイケル主将。36歳の大黒柱は、当然のように言った。
「それは僕だけじゃなく、東芝というチームはそう。(拠点の)府中の近くに住んで、全員チャリを持っていて、川も山もあって、飲みの場所も近いし、みんなで歩いていける。歴代のOBもゴルフやBBQにも誘ってくれる。もしかしたら(他チームと比べて)特別かもしれないです」
クラブハウスのロッカーは8人程度で分かれており、最近の休日は山梨でテントサウナを楽しんだという。リーチが計画し、決勝にWTBで先発したニュージーランド出身のマイケル・コリンズ(31)や森をはじめ、入団2年目のSH池戸将太郎(23)、3年目のSH田中元珠(24)、トンガ出身ロックのアサエリ・ラウシー(25)、南アフリカ出身ロックのPJ・スティーンカンプ(27)、今春に明治大を卒業したばかりのNO8木戸大士郎(22)の8人で出かけた。サウナを楽しみながらBBQ、タコス作りで親睦を深めた。
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リーチは続けた。
「東芝にはロッカーグループ、同期、韓国出身のグループ、FW会、(FW第3列の)バックロー会、(FW第2列の)ロック会、BK会、9番&10番、CTB、(年齢)オーバー30、東海(大出身)会…とある。モウンガやフリゼルもママチャリに乗っている。トップ選手のそんな姿は、なかなか見ないと思います。日本の選手も、外国人選手も、みんな府中が大好き。公園も多くて、祭りも多くて、子どもを育てるにも、めちゃくちゃいい街です」
ともに過ごした時間の濃さは、ピッチ上での連係にもつながった。準決勝の勝利後、主将は誓っていた。
「国立競技場を満員にし、また府中に優勝トロフィーを持って帰りたいです」
待っていたのは、有言実行のフィナーレだった。【松本航】
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