いつでもどこでも働けるリモート仕事。でもいつ休んだらいいのか、と悩む人もいるかもしれない。そんな人に勧めたいのがXに投稿された漫画『戦略的サボタージュを取る男』だ。
本作は「東洋経済オンライン」で連載中の『真面目なマジメな真締くん』の1エピソード。サラリーマンをしながら漫画を描いている作者・まるいがんもさん(@kenihare)が見つけた「常に疲れない」ための秘訣とは。(小池直也)
――Xに投稿していかがですか?
まるいがんも(以下、まるい):特に手応えがあるとかではないんですよ(笑)。派手な内容という訳ではないのに反響がよくて、自分でも驚いています。
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――水泳の例えなどがわかりやすく実践的な部分も大きかったのでは?
まるい:『真面目なマジメな真締くん』は何かしら実体験に基づいているんです。僕は普段からジムに通っていてたまに泳ぐんですけど、久しぶりに泳いだら50メートルくらいしか泳げなくて。そこで息継ぎを増やしたら楽に泳げたってことがあったので、その経験をいつか漫画に使おうと思っていました。
――『真面目なマジメな真締くん』はどういった着想で描いているのでしょう?
まるい:「東洋経済オンライン」で連載が決まった時は「サラリーマンが主人公の内容だとマッチするかな」くらいにしか考えていませんでした。それから「自分の実体験を膨らませて創作する」という方向性に定まってきたのは3話目くらいからですかね。
――まるいさんはサラリーマン経験もおありなのですか?
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まるい:実は今もサラリーマンなんですよ。もう23年ほどで、それなりに色々な経験は積んできました。そのおかげか「解像度が高い」と言われることもあります。
でも本作と同じように派手なことよりも小さなことがずっと繰り返されるような感じですね。
――ご自身も休み方がわからない時期があった?
まるい:30代くらいの時にありました。休むのが怖かったんですよ。特に趣味もなかったので、何をしていいかわかりませんでした。不安なんですよね。無駄に残業したり。
当時は精神的に疲弊していました。でもその時に色々な本を読んでやりたいことを書き出して、こなしていくうちに行きたい場所や、やりたいことが出てきたんです。今では毎日どうやって休むかと考えてます(笑)。
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――なるほど。
まるい:実は悩んでいた30代の時に登山を始めたんですよ。その師匠に言われたのが「しんどくなる前に休憩を入れろ。理想は疲れるな」というアドバイスでした。それが心に残っていて、自分が泳いでいる時に思い出したんです。それがこのエピソードにも影響しています。
――「戦略的サボタージュ」という言葉もキャッチーでした。
まるい:何かで「サボる」という言葉が「サボタージュ」の省略形だと知ってから、語感が好きなんです。少し崇高な感じがして(笑)。
――シンプルな作画については?
まるい:結果的にシンプルになっているのですが、理想としてはもっと描き込みたいところではあります。時間が足りなかったりもするのですが、そこはおいおい補完していけたら。
――『真面目なマジメな真締くん』は今後どう描いていきますか?
まるい:普段からネタをメモしているのですが、まだまだ描きたいネタはたくさんあるんですよ。
世間一般の皆さんが共感してくれるような物語を描きたいと思うのですが、こればかりは出してみないとわからないですからね(笑)。今30話を超えたあたりなので、一旦は100話を目指して描いて、いずれは映像化とかもできたら嬉しいです。
(C)まるいがんも/コルク
(文・取材=小池直也)
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