今年産駒デビュー インディチャンプの安田記念制覇

0

2025年06月02日 07:30  netkeiba

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

netkeiba

19年の安田記念を制したインディチャンプ(19年6月撮影、ユーザー提供:べるぞーさん)
 今年の新種牡馬もなかなかの豪華ラインナップだ。そんな中、マイル路線で期待を集めるのはインディチャンプだろう。今年定年となった名伯楽・音無秀孝調教師が手掛けた名マイラーが、GI初制覇を果たした19年の安田記念を振り返る。

 インディチャンプは父ステイゴールド、母ウィルパワー、母の父キングカメハメハの血統。祖母は名繁殖牝馬のトキオリアリティー。叔父にはリアルインパクト、ネオリアリズムと2頭のG1ウイナーがいる良血馬だった。

 デビューから一貫してマイル路線を歩んだ。3歳夏から1000万、1600万、さらには東京新聞杯と3連勝。前哨戦のマイラーズCでは太目残りが堪えて4着に終わったものの、有力馬の1頭として安田記念に駒を進めた。

 迎えた春のマイル王決定戦は波乱のスタートとなった。武豊騎手が騎乗したロジクライがスタート直後に大きく内にヨレたため、1番人気のアーモンドアイと2番人気のダノンプレミアムが致命的な不利を受けたのだ。対照的に理想的なレースとなったのが、逃げたアエロリットと先団イン追走のインディチャンプだった。

 直線に向いてもアエロリットの脚色は衰えない。食い下がるのは超伏兵のグァンチャーレ。その直後からインディチャンプが迫ってくる。ゴール前でインディチャンプがアエロリットをかわして先頭へ。大外からアーモンドアイも追い上げてきたが及ばない。上位3頭がタイム差なしの大接戦は、福永祐一騎手に導かれたインディチャンプに凱歌が上がった。

 有力馬の不利に助けられての戴冠となったインディチャンプだが、秋にはマイルCSを完勝。確かな実力を示し、19年のJRA賞最優秀短距離馬に選ばれた。その後もマイル路線で息長く活躍し、名マイラーとして名を残すことになるのであった。

    ニュース設定