【EXILE CUP 2025 レポート】再び全国の頂点をめざす! 田宮ビクトリーサッカー少年団が3度目の決勝大会へ!… 『EXILE CUP 2025』四国大会

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2025年06月02日 13:01  サッカーキング

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EXILE CUP 2025 四国大会を制した田宮ビクトリーサッカー少年団 [写真]=山本 誠司
前線でボールを奪って速攻、縦のロングパスに合わせて、あるいは豪快に――。
『EXILE CUP 2025』四国大会をゴールラッシュで駆け抜けて優勝した田宮ビクトリーサッカー少年団は、2014年以来の全国制覇をめざす。

『EXILE CUP』は2010年にスタートした、小学校4年生から6年生を対象としたフットサル大会。EXILEを筆頭に多くのアーティストやタレントが在籍する株式会社LDH JAPANが、社会貢献事業の一環として〈Dreams For Children〉をテーマに開催している。コロナ禍の中断をはさみながら、今回で13回目の開催となる。

 2025年5月25日、前日に『天皇杯JFA第105回全日本サッカー選手権大会』の試合が行われたPikaraスタジアム(香川県丸亀市)で、『EXILE CUP 2025』四国大会が行われた。前日に四国を覆った断続的な雨天が学校行事に影響を及ぼし、2チームが出場を断念せざるを得なくなるなか、会場には四国4県から38チームが集結した。



 開会式ではLDH JAPANでSocial Innovation Officerを務める橘ケンチさん(EXILE / EXILE THE SECOND)が「家族や、コーチ、いろいろな方に感謝の気持ちを持ちながら最高の思い出を作ってもらえたら。頑張ってください!」と参加者にエールを送った。また、ゲストとして大会に駆けつけた岩谷翔吾さん(THE RAMPAGE)も「勝ち負けはありますが、それ以上に最後まであきらめないでやることを大切にプレーしてください!」と子どもたちを激励した。

 続いて、EXILE TETSUYAさん監修の「クラッキ!ダンス」でアップを終えると、予選リーグがスタート。予選は10ブロックに分かれ、3回の対戦で決勝トーナメントへ進む16チームが決まる。



 自陣からでもゴールが狙える狭いフットサルのフィールドでは、ひとつのミスが相手の得点チャンスにつながる。切り替えが早く目まぐるしい攻防に、子どもたちの保護者からの応援も止む暇がなかった。

 予選では、愛媛県越智郡から参加した「弓削・伯方」(ゆげ・はかた)が目を引いた。弓削と伯方はともに瀬戸内海に浮かぶ島の名前。それぞれのチームが合併して2年目を迎えるチームだ。北舛(きたます)監督は「チームが存続するためにも合同チームで面白いことができるんじゃないかと思って」と、昨年から『EXILE CUP』参加を決めた。今大会では予選リーグの接戦を勝ち上がり、決勝トーナメントでも快進撃を見せた。

 弓削・伯方は準決勝で敗れたものの、大健闘の3位入賞。6試合すべてに出場してディフェンスを引き締めた女子選手、富田心(とみた・こころ)さんの夢は「建築家になること」だという。仲間とともに全力を尽くした経験はきっと、将来に生かされていくに違いない。



 今大会の優勝候補、田宮ビクトリーサッカー少年団(徳島県徳島市)は『EXILE CUP』四国大会で過去に2回の優勝経験(2014年、2017年)を持つ強豪チーム。四国代表として参加した2014年の決勝大会では関西代表、関東代表を撃破して日本一まで駆け上がった。「週に1回はフットサルの練習を取り入れている」(近藤監督)という言葉どおり、今大会でも足裏を使ったボールキープや浮き球での局面打開など、フットサルの技術を使ったプレーを披露。6試合で23得点1失点と盤石の戦いぶりで決勝へと駒を進めた。

 決勝の相手は前述の弓削・伯方を準決勝で破った栗林サッカースポーツ少年団(香川県高松市)。こちらも「フットサルのチームに指導者として関わっている」(権田監督)と、フットサルに精通した指導者が率いる。この2チームは予選リーグでも対戦し、田宮ビクトリーサッカー少年団が1−0と接戦を制した。



 決勝戦は予選リーグの対戦と全く異なる展開となった。栗林サッカースポーツ少年団は「プロになってバロンドールを取れる選手になるのが夢」と語る山地慧祐(やまじ・けいすけ)くんを中心にボールを前に運ぼうとするが、相手の激しいプレッシングに阻まれて攻撃の形を作れない。

 次第にペースをつかんだ田宮ビクトリーサッカー少年団は前半3分、相手ボールを奪った杉崎圭亮(すぎさき・けいすけ)くんがゴレイロの脇を抜くシュートを決めて先制する。さらに杉崎くんは佃環来(つくだ・わく)くんのパスから追加点を奪うと、直後に富永郁晴(とみなが・ふみはる)くんとのパス交換からゴールを決めた。

 杉崎くんのハットトリックで勢いに乗った田宮ビクトリーサッカー少年団は、後半もアグレッシブなプレスで相手にチャンスを作らせず、終わってみれば6−0の完勝で大一番を制した。



 チームの優勝に貢献した杉崎くんは「みんなで力を合わせて一丸となって決勝大会でも頑張ってきたいです!」と、全国の強豪との対戦に心を躍らせている様子。決勝大会でもゴールを決めてくれますか、と聞くと「はい!」と力強く答えてくれた。

 ゲストの岩谷翔吾さん(THE RAMPAGE)は「初めて参加させていただきましたが、みんな元気よく挨拶してくれて、素敵だなって強く印象に残る1日でした。見ごたえのある試合ばかりで、皆さんのきらきらした笑顔と汗が本当に輝いて見えて。最後まであきらめない姿にすごく胸を打たれました」と大会を振り返り、橘ケンチさんは「この大会がみなさんにとってよい夢や目標を持つきっかけになればいいなと思います。将来、ここからA代表の選手が生まれる可能性もあると思っています。僕らにとってのダンスや歌がそうであるように、みなさんにとってのサッカーが自分にとって最も楽しいチャレンジであり続けるよう、応援しています」と締めくくった。

 全国9地区10大会が行われる『EXILE CUP』は、四国大会で3番目の決勝大会進出チームが決定。今年から女子のみを対象にしたガールズリーグも開催(関東・東海・関西の3地区)されており、各地でこれまで以上の熱戦が繰り広げられることだろう。

 9月14日には愛媛県今治市のアシックス里山スタジアムで行われる決勝大会が待ち受けている。四国代表として大会に挑む田宮ビクトリーサッカー少年団には、決勝大会でも本来の力を存分に示してくれることを期待したい。

取材・文=上溝 真司 写真=山本 誠司
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