母はオープン含めJRA・7勝 シーミハットクが日曜東京で初陣/関西馬メイクデビュー情報

0

2025年06月02日 18:00  netkeiba

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

netkeiba

今週デビュー予定のシーミハットク(撮影:井内利彰)
 今年は例年通り、阪神芝1600mの新馬戦からスタート。昨年の4回京都開幕週に行われた芝1600mは取材のため現地観戦したが、ダノンフェアレディ(栗東・橋口慎介厩舎)とショウナンザナドゥ(栗東・松下武士厩舎)のマッチレース。勝ったダノンフェアレディはその後、順調さを欠いたため、未だ1勝に終わっているが、ショウナンザナドゥはフィリーズレビューで重賞を勝っている。この2頭は当欄で取り上げていた

 このレースでは10着に敗れたマテンロウコマンド(栗東・長谷川浩大厩舎)も当欄で取り上げていたが、その後にダートで4連勝。兵庫CSでダート交流重賞を制覇している。やはりこの時期にデビューできる馬は2歳、3歳で重賞級の活躍ができるということだろう。

【6月7日(土) 阪神芝1600m】

◆アンディムジーク(牝、父アドマイヤマーズ、母ターフェルムジーク、栗東・渡辺薫彦厩舎)

 母は現役時代に渡辺薫彦厩舎で管理され、芝で2勝。そして、アドマイヤマーズ産駒の牝馬といえば、今年の桜花賞を勝ったエンブロイダリー、紅梅Sを勝ったナムラクララなどがいる。

 5月21日の坂路では3歳未勝利を追走して先着しているが、この時の時計が4F52.1秒、2F24.7秒、1F12.3秒。これはかなり優秀だし、5月28日のCWでは古馬1勝Cと3歳未勝利の2頭を追いかけて、未勝利には先着。古馬1勝Cとは同入で6F81.7秒、3F36.0秒、1F11.4秒をマークした。坂路でもCWでも速い時計をマークしているという意味では、将来性も含めて非常に楽しみな1頭だろう。

【6月8日(日) 阪神芝1400m】

◆ラデアベンダータ(牝、父スワーヴリチャード、母スペランツァデーア、栗東・河嶋宏樹厩舎)

 母は現役時代に芝で2勝を挙げているが、きょうだいからJRAでの勝利はなし。今回は初めて父がスワーヴリチャードなったが、スワーヴの牝馬はレガレイラを筆頭にコラソンビート、スウィープフィート、アドマイヤベルなど重賞勝ち馬がズラリといる。

 5月29日にレースでも騎乗予定の鮫島克駿騎手が跨り、CWで3頭併せ。3歳未勝利、2歳新馬の2頭を追走してきっちりと追いつき、3歳未勝利には先着。6F85.2秒という時計を見ると平凡だが、ラスト1F11.3秒。そして、ゴールを過ぎてから2Fくらいはビッシリと追われており、時計には表れない負荷をかけられている。「終いだけの指示でしたが、少し反応が鈍いところがあって、(ジョッキーの判断で)ゴールを過ぎてからも追ってくれたようです」と河嶋宏樹調教師。先週も鮫島騎手が跨っており、馬の特徴を把握してくれているところは心強い。

【6月8日(日) 東京芝1800m】

◆シーミハットク(牡、父オルフェーヴル、母ブルーミンバー、栗東・寺島良厩舎)

 母は中山芝1200mのオープン特別、ラピスラズリSなど芝で6勝を挙げ、ダートでも1勝しているが、距離はすべて1200m。ただ、父がオルフェーヴルということもあってか「ゆったりした走りをするので、距離はあった方がいい」と寺島良調教師。

 5月29日にレースでも騎乗予定の坂井瑠星騎手が跨り、CWで3歳未勝利との併せ馬。5馬身ほど後ろから追走して、最後の直線ではしっかりと追われて、4馬身ほど先着してゴールした。時計は6F82.3秒、3F37.0秒、1F11.1秒。5月22日のCW追い切りの時点で走りそうな気配は見せていたが、実際に強い負荷をかけてこれだけ動けば上等。この番組なら美浦の注目馬が出走してくるだろうから、それらを相手にどんな走りを見せてくれるか。非常に楽しみである。

【6月8日(日) 東京芝1400m】

◆タフクッキー(牝、父ロードカナロア、母ウーマンズハート、栗東・中内田充正厩舎)

 母ウーマンズハートは現役時代、新潟芝1600mでデビューして新馬勝ち。その直後に新潟2歳Sを勝って重賞制覇を果たした。半兄チェンジオブハート(父ハービンジャー)は未だ勝利できていないが、おじには2015年函館スプリントSを勝ったティーハーフ(父ストーミングホーム)などがいる血統になる。

 5月28日にCWで川田将雅騎手が跨り、2歳2頭を追走する3頭併せを行っている。道中それなりのラップを踏んでいき、最後の直線に向いた時も前との差があったものの、ジョッキーが軽く促すと加速して、きっちり追いつき、シックスリングスが脱落してからはアンドゥーリルとの追い比べ。ここもしっかりと突き放して最先着でゴールした。時計は6F81.5秒、3F36.5秒、1F11.2秒をマークしており、現状の栗東2歳ではトップクラスの動きを見せている。

(取材・文:井内利彰)

    ニュース設定