祖母は独オークス馬 ゾロアストロが東の一番星を狙う/関東馬メイクデビュー情報

　今年の3回東京開催は3週(開催6日間)。開幕週のメイクデビューは土日で計3鞍が組まれている。日割が例年の4週から3週になったぶん、2週目以降に行われていた芝1800mの番組が1週目(日曜日)から編成された。それぞれのレースに各厩舎の血統馬がスタンバイしており、新たな世代の戦いが幕を開ける。

【6月7日(土)　東京芝1600m】

◆ゾロアストロ(牡、父モーリス、母アルミレーナ、美浦・宮田敬介厩舎)

　祖母のナイトマジックは独オークス馬。叔父に同厩舎のグレートマジシャン(毎日杯2着、日本ダービー4着)がいる。5月21日にはGI馬のブレイディヴェーグと併せるなど動きの良さが目立つ。「いい体つきをしているし、走りが軽い。まだ幼いところもあるけど、デビュー前の動きとしては合格点を与えられます」と宮田敬介調教師。ここ2週の追い切りに跨ったC.ルメール騎手も「いい馬です」と評価しており、まずは東の一番星を狙う。

【6月8日(日)　東京芝1800m】

◆アウダーシア(牡、父キズナ、母リリーノーブル、美浦・手塚貴久厩舎)

　ルーラーシップ産駒の母は阪神JF2着、桜花賞3着、オークス2着の活躍馬。1歳上の半兄に2戦2勝のデンクマールがいる。こちらも先々週と先週の追い切りではC.ルメール騎手が跨り、古馬との併せ馬を消化した。手塚貴久調教師は「切れるというより、ジワジワと長く脚を使うようなタイプ。芝の実戦に行って良さそう。体形的にも中距離向きだと思います」とジャッジしている。

【6月8日(日)　東京芝1400m】

◆ディアダイヤモンド(牝、父サートゥルナーリア、母スカイダイヤモンズ、美浦・手塚貴久厩舎)

　母はアメリカでダート短距離の重賞を3勝した。2歳上の半姉(グランカンタンテ)は芝1800mで2勝している。「1400mから使うことになったけど、距離はマイル以上でも大丈夫だと思う。自在性がありそうだし、完成度としては十分。調教の感触的にも初戦から動けると思います」と手塚貴久調教師。鞍上は武豊騎手が予定されている。

◆パープルガーネット(牝、父モーリス、母コーディエライト、美浦・森一誠厩舎)

　ダイワメジャー産駒の母は新潟2歳S2着、ファンタジーS2着など2歳戦で活躍した。伯父にはサフィロス(京王杯2歳S2着)がいる。先週の追い切りにはC.ルメール騎手が跨り、3歳馬を追走して併入と順調な仕上がりを見せている。森一誠調教師は「まとまった体つきをしている。動きは素軽いし、折り合い面も大丈夫。早い時期から走ってくれそうです」と好感触だ。

(取材・文：竹之内元)