ラグビー・リーグワン1部の表彰式が2日、都内で行われ、静岡ブルーレヴズSH北村瞬太郎(23)が新人賞に輝いた。
今季開幕戦でデビューし、プレーオフ(PO)を含む全19試合に出場。168センチながら15トライの活躍で、日本代表候補入りの可能性も高まる。1日の決勝でBL東京を2連覇に導いたNO8リーチ・マイケル(36)は初のベスト15受賞。MVPにはSOリッチー・モウンガ(31)が2年連続で選ばれた。来季は12月中旬開幕を予定している。
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2週前の涙から笑顔、には変わらなかった。新人賞として名前を呼ばれた北村は、口元をきゅっと引き締めて登場。盾や時計などの記念品を渡されても、表情は崩れない。「受賞できたのは皆さんのおかげ。来季もチームのために全力で戦う」。終始、緊張した表情でスピーチを終えた。
文句なしの受賞だった。昨年12月の開幕戦でデビュー。途中出場で逆転勝利に貢献すると、徐々に出場時間を伸ばした。気づけばリーグ全18戦に出場。168センチ、77キロと小柄だが「足の速さは通用した」と14トライ。リーグ2位タイの好記録にも「結果的にボールを押さえただけ。自分で取ったトライはない」と控えめ。ただトライ王に1つ届かなかったことには「どこかで取れたんじゃないか」と悔やみつつ笑顔を見せた。
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背番号9の活躍で、チームは昨季8位からリーグ戦4位に浮上。初のPOに進んだ。5月17日の準々決勝神戸戦。青のジャージーで快足を飛ばし、30メートル超を独走しトライ。しかし20−35で敗れ、大粒の涙を流してピッチに崩れ落ちた。「ゲームメークを成長させないと」と課題を手にした。
前日の決勝は現地で観戦。最高峰の戦いをバックスタンドから目に焼き付け「あの舞台に立ちたい」と思いを強めた。日本代表候補入りも期待される。3日には、4日から長野・菅平で行われる合宿メンバーが発表される。「ラグビーをやっている以上、桜のジャージーで世界と戦いたい」。赤と白を身にまとう日が近づいている。【飯岡大暉】
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