ロッテ・河村説人(撮影=岩下雄太) 「球数は減ってきたので、イニングを投げるに連れても、そこは良いことかなと思います」。
ロッテの河村説人は開幕から一軍の登板はないが、ここまでファームで8試合・43回を投げ、3勝3敗、防御率1.67とアピールを続けている。
4月8日の巨人二軍戦で7回を投げ無失点に抑えれば、4月24日のオイシックス戦、5月3日のヤクルト二軍戦、5月11日のDeNA二軍戦と3試合連続クオリティスタート(6回以上3自責点以内)をクリア。5月11日のDeNA二軍戦は6回を投げ69球、3被安打、無失点の省エネピッチングだった。
5月11日のDeNA二軍戦後の防御率は0.82だったが、5月18日のヤクルト二軍戦で5回4失点、5月25日の楽天二軍戦で5回3失点。18日のヤクルト二軍戦が初回に4失点、5月25日の楽天二軍戦も2回に2点を失うなど、直近2試合は序盤の失点が目立つ。
「単純に序盤に緩く入ってしまったりだとか、あまりポジティブなことではないですね。取られてしまっている状況ですね」とポツリ。
ここ最近失点する登板が続いているが、「球が良くても打たれる時もありますし、悪くても抑えられる時もあるので、成績自体は点取られていますけど、ストレートとかも良くなってきているので、右肩上がりではないですけど、球自体は良くなってきているかなと思います」と前を向いた。
◆ ストレートと変化球
今季に向けてこだわってきたストレートに関して、4月20日の取材で「去年よりは確実に良くなっているなと思います。球速も少し上がっていますし、ある程度思ったところに制球できるようになってきているかなと思います」と話していたが、現在は「良い時も悪い時もあるんですけど、質自体はちょっとずつ良くなってきていますね」と明かした。
変化球でいえば、スライダーが横曲がりだけでなく、縦気味に落ちるスライダーを投げる時もある。そこについては「腕の振り方だったり、その時の感覚で結構変化も変わるので、1種類ですけど変化の仕方が変わる時があります」と教えてくれた。
2022年以来3年ぶりの一軍マウンドを目指す河村。一軍の先発ローテーションは、ボス、小島和哉、種市篤暉、西野勇士、石川柊太、田中晴也、サモンズなどがいる。「枚数もいるので、なかなか良いときに上がれなかったりすると思うんですけど、上がったときに良いピッチングできるように準備して、その中でももう1つ、2つ成長して、自信をもって上がれるように準備していきたいと思います」。いつ呼ばれてもいいように、準備を続けていく。
取材・文=岩下雄太