「これ以上は飼えない」家には8匹の猫→目の前に現れたボロボロの子猫たち 「保護しなければ生きていけない」と決意

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2025年06月03日 14:30  まいどなニュース

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今にも寝落ちしそうなサムくん(画像提供:またまた一匹増えて五猫(ゴニャン)のぱぱになりました。)

出会いは、ふいに訪れるもの。暮らしがそっと変わる瞬間を、私たちは時に思いがけず迎えます。猫もまた、同じです。Xユーザー・@nyanyahusigiさんは、異なる時期に出会ったふたりの子猫「マロ」くんと「サム」くん(いずれも男の子)とご縁が結ばれました。

【写真】発見時、生後6カ月だったサムくん

職場の駐車場に現れた栗色の毛の子猫

マロくんとの出会いは、2017年9月に先住の元保護猫「シロ」くん、「トラ」ちゃん、「クロ」ちゃんを迎えてから半年ほど経ったころ。職場の駐車場で、シロくんに似たボロボロの子猫が飼い主さんの前に姿を現したのです。

「ちょうど子猫の相手をしていたところ、いつも職場に宅配便を届けてくれている方が通りかかって、『孫を迎えに行ったときにたまたま見かけたんです』と教えてくれたんです。その方の家ではすでに8匹の猫を飼っていて、『もうこれ以上は迎えられない』とのことでした」

「この子は放っておけない」と強く感じた飼い主さんは、家族の了承を得て保護することに。生後6カ月ほどで、ほんのり栗色がかった毛色と、他の3匹の名前がすべて2文字だったことからマロと名付けました。

元気よく近寄ってきた片目の子猫との出会い

さらに、昨年9月初旬、休日に外出から戻った飼い主さんを、思いがけない出会いが待っていました。玄関前の日陰で昼寝をしていた痩せた子猫が、飼い主さんを見るなり駆け寄ってきたのです。

「とりあえずご飯と水をあげようと玄関の戸を開けたら、“おじゃましま〜す”と言わんばかりに家の中へ入ってきました」

その子猫が、当時生後6カ月だったサムくん。左目は真っ白で、右目も半分白く濁っていました。動物病院で診てもらったところ、左目はすでに失明しており、右目は目薬で回復の見込みがあるとのこと。

「この子は里親さんを見つけるのは難しいかもしれない—そう思いました。7年間、4匹の猫たちと過ごしてきて、“もうこれ以上は迎えない”と決めていたのに、マロのときと同じように“うちで保護しなければこの子は生きていけない”と感じたんです」

サムくんの名前は、左目が見えないことから独眼竜・伊達政宗の「マサムネ」に由来。右目をしっかり治して“ハンサム”になってね、という願いも込められています。

こうして、飼い主さんは5匹の保護猫と生活を共にするようになったのです。

「出会えて良かった」のびのびと暮らすマロくんとサムくん

マロくんは、現在8歳を迎えました。おうちに迎えた当時、すでに先住猫がいたため、どこか気後れしている様子だったというマロくん。7年以上を仲良く過ごしてきた今も、“先輩”の3兄妹に気を遣っているように見えるそうです。

「ご飯のときも最後まで順番を待ち、他の子を撫でていると、じっとこちらを見つめてくるんです。でも、他の子がいないときに“おいで”と呼ぶと、すぐに飛んできてくれます。本当に人間のような感情を持っているように思えるんです」

一方、1歳になったサムくんは、見た目のハンデを感じさせないほどのやんちゃっぷり。自由奔放に家の中を駆け回り、その姿に飼い主さんも思わず笑ってしまうそうです。

「とにかく、いろいろな仕草や行動で笑わせてくれるので、一緒に暮らしていて本当に飽きることがありません。猫を迎える前は新築同然だった我が家ですが、今ではすっかり猫たちのための空間に変わりました。子どもたちと『仕方ないよね』と笑い合っています」

“もうこれ以上は”と心に決めていたその先で、再び結ばれた命のご縁。マロくんとサムくんは、今日も家族にあたたかい時間を届けてくれています。

「この子たちと出会えたことに、心から感謝しています。彼らと過ごす日々は、家族にとってかけがえのない宝物です」

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

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