
XやFacebookなどSNSでの「なりすまし」被害が増えている。
誰かのプロフィールをコピーし他人になりきってアカウントを作り、不快な投稿を繰り返す、手あたり次第にDMを送る、などの迷惑行為を行うケースが多発。今回は記者本人がXでなりすまし被害に遭遇。実体験を時間経過とともにレポートする。
【5月21日 16時20分】
Xにて、自分と全く同じアイコン・同じ名前の人が、自分のポストを3件リポストした通知が届く。Xのバグかと思い通知欄からプロフィールを見ると「なりすましアカウント」を発見。ただ、プロフ画面上部に表示されるヘッダー画像だけは、知らない女性の下着姿になっていた。一刻も早く凍結させなければならない。タイムラインを遡ると先月から運用を始め、#裏垢女子などのハッシュタグも使いながら、「私とデートしませんか?」と様々なLINE IDに誘導するポストを連投していた。
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まず、なりすましアカウントのプロフィール画面右上「…」からXに通報。その過程で自身が被害者であることを証明するため身分証明書の提出が求められた。免許証をスマホで撮影し提出したが、この画面は本物なのか?と混乱し不安を感じる。次に各種SNSで通報を呼びかける。恥ずかしい気持ちがあったが、友人たちから「笑った」「おもろすぎ」「アツい」などの返事が届き救われる。躊躇したが、協力をお願いして良かった。
【17:04 発見から45分】
なりすましアカウントに「一時的に制限しています」と表示され、ポストを見ることができなくなった。数日待つだろうと思っていたが、予想より対応が早い。まだアカウントは存在しているので、引き続き進捗を報告して通報を呼びかける。
【18:19 発見から1時間59分】
プロフィールが再表示されていることを確認したが、フォロー・フォロワーが0になっており、何らかの対応中であるはずと察して落ち着く。
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【18:57 発見から2時間37分】
凍結確認。だが、まだ名前が表示され、画面右上の通報の機能も残っている。長年インターネットを嗜み恐ろしさを知っているので安心できず、しつこく各SNSで通報を呼びかけ続ける。これまで、確認できただけで20人ほどが通報に協力してくれた。
【22:15 発見から5時間55分】
名前と通報のボタンが消えた。凍結解除の可能性は分からないが、これ以上打つ手がないので終了。
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被害者の中には、なりすましアカウントに直接アカウント削除依頼のDMを送り、金銭を要求されたケースも。被害に遭ったら運営に通報が鉄則。程度によっては名誉棄損罪や業務妨害罪などに問われる場合もあるので、落ち着いて対処したい。
(まいどなニュース特約・米田 ゆきほ)